...風がそよそよと吹(ふ)いてくると...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「イーダちゃんのお花」
...海からそよそよと吹く風に...
泉鏡花 「悪獣篇」
...あたりの木立を透してそよそよと吹入る秋風の動きにつれて...
薄田泣菫 「独楽園」
...そよとでも特殊な愛を感じたとあれば...
太宰治 「駈込み訴え」
...戸棚や……そよそよと芝生を撫(な)でて来る柔らかな風がそのカーテンの裾(すそ)をなぶって...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...そよとの風もない...
豊島与志雄 「真夏の幻影」
...「そよと吹く風の恋や...
夏目漱石 「虞美人草」
......
萩原朔太郎 「青猫」
...その手は菓子であるそのじつにかはゆらしい むつくりとした工合はどうだそのまるまるとして菓子のやうにふくらんだ工合はどうだ指なんかはまことにほつそりとしてしながよくまるでちひさな青い魚類のやうでやさしくそよそよとうごいてゐる樣子はたまらないああその手の上に接吻がしたいそつくりと口にあてて喰べてしまひたいなんといふすつきりとした指先のまるみだらう指と指との谷間に咲く このふしぎなる花の風情はどうだ...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...その手は菓子であるそのじつにかはゆらしい むつくりとした工合はどうだそのまるまるとして菓子のやうにふくらんだ工合はどうだ指なんかはまことにほつそりとしてしながよくまるでちひさな青い魚類のやうでやさしくそよそよとうごいてゐる樣子はたまらない...
萩原朔太郎 「定本青猫」
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原民喜 「かげろふ断章」
...佐助おそよとても一身この君にさゝげ物の忠ならんが...
一葉 「暗夜」
...かすかな春の息吹きを含んでそよそよと吹きこんで来る...
久生十蘭 「キャラコさん」
...風はそよとも動かぬのであった...
本庄陸男 「石狩川」
...そよとの風も吹かず...
正岡子規 「夏の夜の音」
...ひとりしていかにせましと侘(わ)びつればそよとも前の荻(おぎ)ぞこたふるまた秋が来たとき生絹は笛吹く人の許(もと)に殿仕(とのつかえ)していたが...
室生犀星 「荻吹く歌」
...そよそよと吹く風も冷たい...
吉川英治 「剣難女難」
...関羽の髯をそよそよとなでていた...
吉川英治 「三国志」
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