...風にそよぐ木とか...
オー・ヘンリ O. Henry 大久保ゆう訳 「罪と覚悟」
...死をまへの木の葉そよぐなり陽を吸ふ死ぬる夜の雪ふりつもる生死のなかの雪ふりしきる十二月廿二日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...・南天の花へは蜂がきてこぼす・前田も植ゑて涼しい風炎天の鶏を売りあるく・田植べんとうはみんないつしよに草の上でカフヱーもクローバーもさびれた蓄音器の唄・雑草しづかにしててふてふくればそよぐ・ちぎられてもやたらに伸びる草の穂となつた改作附加笠きて簑きてさびしや田植唄はなく六月廿六日いつからとなく...
種田山頭火 「行乞記」
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種田山頭火 「旅日記」
...螢飛びかふ夕まぐれすゞ風そよぐ夜半の空流れ流るゝ谷川の水の響はたえねども水の行くへは替れども覺めずやあはれなが胸に燃ゆる思の夏の夢...
土井晩翠 「天地有情」
...竹の葉にさやさやとそよぐけはいがあるだけで...
豊島与志雄 「波多野邸」
...微風(そよかぜ)にそよぐポプラ並木の朝の景色も...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...樹木に夜風の吹きそよぐ響が聞えます...
永井荷風 「監獄署の裏」
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中谷宇吉郎 「赤倉」
...激情にそよぐ睫毛(まつげ)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...くづれる肉體蝙蝠のむらがつてゐる野原の中でわたしはくづれてゆく肉體の柱(はしら)をながめたそれは宵闇にさびしくふるへて影にそよぐ死(しに)びと草(ぐさ)のやうになまぐさくぞろぞろと蛆蟲の這ふ腐肉のやうに醜くかつた...
萩原朔太郎 「青猫」
...(こは――すべてこは――遠き昔のことなりき)戯(たわむ)れそよぐ軟風(なよかぜ)にいともよきその日...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...木の葉のそよぐ音もしない...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...「風にそよぐ葦」に児玉榕子という女性が登場して来る...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...「風にそよぐ葦」は甚だひろくよまれている...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...まるで木の葉のそよぐような小波(さざなみ)が立ち...
室生犀星 「不思議な国の話」
...三四郎の立廻りをなるべく簡単にやって頂きたい)T「空晴れて風そよぐ――」S=垂れ下った柳静かな川の流れ...
山中貞雄 「恋と十手と巾着切」
...裾に微風のそよぐ忍び声で何事か話していた...
横光利一 「旅愁」
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