...木の葉のさらさらとそよぐ音にも...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...・青葉そよぐ風の...
種田山頭火 「其中日記」
...風にそよぐ蘆荻(ろてき)のモンタージュがあるが...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...最早(もう)穂(ほ)を孕(はら)んだ青麦(あおむぎ)が夕風にそよぐ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...竹の葉にさやさやとそよぐけはいがあるだけで...
豊島与志雄 「波多野邸」
...もしカンブレー広場やサン・ジャン・ド・ボーヴェー街の浮わ気女工らにして、中学から抜け出たばかりのような彼の顔、童(わらべ)のような首筋、長い金色の睫毛(まつげ)、青い目、風にそよぐ髪、薔薇色の頬(ほお)、溌剌(はつらつ)とした脣(くちびる)、美しい歯並み、などを見て、その曙(あけぼの)のごとき姿に欲望をそそられ、アンジョーラの上におのが美容を試みんとするならば、意外な恐ろしい目つきが、突如として彼女に深淵(しんえん)を示し、ボーマルシェーの洒落者(しゃれもの)の天使とエゼキエルの恐るべき天使とを混同すべからざることを、教えてやったであろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...樹木に夜風の吹きそよぐ響が聞えます...
永井荷風 「監獄署の裏」
...外(そと)では今宵(こよい)、木の葉がそよぐ...
中原中也 「在りし日の歌」
......
中谷宇吉郎 「赤倉」
...(こは――すべてこは――遠き昔のことなりき)戯(たわむ)れそよぐ軟風(なよかぜ)にいともよきその日...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...丘の樹間に笹絹(レース)のそよぐ総督官舎の窓へと...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...「風にそよぐ葦」に児玉榕子という女性が登場して来る...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...そよぐ風音にも油断せずして行く程に何処(いづこ)にて踏み迷ひけむ...
夢野久作 「白くれない」
...青田のそよぐ豐饒な沃地と變つてゐた...
吉川英治 「折々の記」
...左の手は胸までそよぐ顎髯(あごひげ)を扱(しご)いて悠々然と座に着いた...
吉川英治 「剣難女難」
...胸にそよぐ長髯(ちょうぜん)は刀の鍔(つば)まで垂れていた...
吉川英治 「剣難女難」
...ザアッ……とそよぐ笹やぶを透(す)いて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...といって、夕風がそよぐと、悪友が恋しくなる...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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