...清風そよぐ時にあらはれてこそ人のあはれみも深かるべきに...
大町桂月 「日月喩」
...風にそよぐ木の葉と同様にありふれたことなのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...かぜにそよぐあしの葉のおと...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...あかつきのどこかで何か搗いてゐる朝風に竹のそよぐこと青田かさなり池の朝雲うごく・朝風の青柿おちてゐて一つおきるよりよい風のよい水をよばれたS家即事伯母の家はいまもちろ/\水がながれて・水でもくんであげるほかない水をくみあげる風ふくふるさとの橋がコンクリートふるさとのこゝにもそこにも家が建ち八月三日風...
種田山頭火 「行乞記」
...・南天の花へは蜂がきてこぼす・前田も植ゑて涼しい風炎天の鶏を売りあるく・田植べんとうはみんないつしよに草の上でカフヱーもクローバーもさびれた蓄音器の唄・雑草しづかにしててふてふくればそよぐ・ちぎられてもやたらに伸びる草の穂となつた改作附加笠きて簑きてさびしや田植唄はなく六月廿六日いつからとなく...
種田山頭火 「行乞記」
...(自嘲自讃の言葉)×・どうやら霽れさうな草の葉のそよぐそよぐ・はれるよりてふてふは花のある方へ・ぬれててふてふのさがす花はある・はれるとてふちよがさかやさんがやつてきた・しげるがままの草から筍のびあがる・山のみどりの晴れゆく雲のうつりゆく×なぜに涙がでるのだろ――(私の小唄)――×梅雨出水・さかまく水が送電塔へ降りしきるさみだれのむかうから人かげは酒やさん×□藪蚊□鼠□油虫×・野心的...
種田山頭火 「其中日記」
......
種田山頭火 「草木塔」
......
種田山頭火 「旅日記」
...「暗」と「眠」夕暮迷ふ蝙蝠の羽音にそよぐ川柳其みだれ髮わがねつゝ「暗」と「眠」とつれだちて梢しづかに下だりけり...
土井晩翠 「天地有情」
...(その八)此夏もくれて秋は荻の葉に風そよぐ比も過ぎぬ...
一葉 「暗夜」
...丘の樹間に笹絹(レース)のそよぐ総督官舎の窓へと...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...木の葉のそよぐ音もしない...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...「風にそよぐ葦」は甚だひろくよまれている...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...胸にそよぐ長髯(ちょうぜん)は刀の鍔(つば)まで垂れていた...
吉川英治 「剣難女難」
...そよぐ風のとぎれに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そよぐ枯(か)れ蘆(あし)...
吉川英治 「新書太閤記」
...軒ならび祭提灯(ぢょうちん)の灯がそよぐ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...常陸岸(ひたちぎし)の蕭々(しょうしょう)と暗い風のそよぐ広原へ駈け去ってしまった...
吉川英治 「旗岡巡査」
便利!手書き漢字入力検索