...こはそも怎麼なる処ぞと...
巌谷小波 「こがね丸」
...「そもそも女というものは...
太宰治 「女の決闘」
...抑々(そもそも)次の三つの根拠を有するのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...そもそも浦島が子の伝説は……」と道庵は...
中里介山 「大菩薩峠」
...薄紅葉(うすもみじ)を点じたる裾模様(すそもよう)を台上に動かして来る...
夏目漱石 「野分」
...もそもそと内ポケットをさぐつて...
林芙美子 「浮雲」
...そもそも鶴が唄った曲は一体何だと思うかね...
久生十蘭 「魔都」
...相寄りてものの哀れを語りつと仄かに覚ゆそのかみのことそもそもの逢ひ初めはどんな風であつたか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...そもそも我が家系は元亀天正以来...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...抑(そもそ)もまた文三の僻(ひが)みから出た蜃楼海市(しんろうかいし)か...
二葉亭四迷 「浮雲」
...そもそも何の目的で殺したか...
夢野久作 「暗黒公使」
...この事実がそもそも私の半生を歌に結びつけた因縁をなすものであつて...
吉井勇 「老境なるかな」
...そもそも、事件(こと)の起りというのは切通しの晩、おれが夜光の短刀の手がかりをつけるため、切支丹屋敷(きりしたんやしき)のお蝶を捕まえているところを、邪魔したのはあれは誰だ? ――相良金吾と徳川万太郎でなくて何者だ」と、相手の口吻を真似て、どこか揶揄(やゆ)するような口調...
吉川英治 「江戸三国志」
...汝はそもそも、相国曹参(そうさん)が後胤(こういん)で、四百年来、代々漢室の大恩をうけて来ながら、今の朝廷の有様が、悲しくないのか...
吉川英治 「三国志」
...孫堅の臣、祖茂(そも)は、木かげに潜(くぐ)っていたが、それを見るとむらむらとして、「うぬっ、董賊(とうぞく)の股肱(ここう)めッ」と、槍をしごいて、突かんとした...
吉川英治 「三国志」
...そもどんなことを高時の耳に入れていたのか...
吉川英治 「私本太平記」
...そもそも、この節級は、凡人(ただびと)でない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「うごくな! 下郎ッ」こはそも何たる凛絶(りんぜつ)な声だろう...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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