...そばに人のいるのもわすれたように...
江戸川乱歩 「大金塊」
...傍(そば)には、泥まみれになった惨めな雑種犬が一疋(ぴき)、身をふるわせて微かに吠えながら、一生懸命に尻尾をふっていた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...亀は兎の傍(そば)へ近づいてまいりました...
ロオド・ダンセイニ 菊池寛訳 「兎と亀」
...そのそばで自分が来るのを待っていてくれと頼むのであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...明る日学校でこちらが見張つてるとも気づかずこつそりそばへよつてなにかいひかけたがおちやんは もうあなたなんぞ嫌ひだ とけんもほろろの挨拶をした...
中勘助 「銀の匙」
...泉のそばには、よくしやばの泉のそばにあるやうに、小さいひしやくがおいてありました...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...私は、何かの席で、そばへ寄って、ある政治問題について問いかけたのだが、「わッはッはッはッ」と、びっくりするほど大声で、豪傑笑いに笑い飛ばされてしまった記憶がある...
野村胡堂 「胡堂百話」
...その側(そば)には磨き立てた出刃庖丁が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は側(そば)にあった布切れを彼に与えておき...
原民喜 「夏の花」
...いつまでもそばにいてあげられるというわけでもないのだから...
久生十蘭 「キャラコさん」
...そいつのそばから離れた...
堀辰雄 「羽ばたき」
...ジェシのそばにお座りになり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...源氏は小君をそばに寝させた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大人におなりあそばされた今日になって天が怒りを示すのでございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人間がそばへくると...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「ヘンゼルとグレーテル」
...山にもてあそばる!その時...
吉川英治 「神州天馬侠」
...爐のそばのテーブルの上に武器を置いて...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...やはりこのそばを立ち去ることができなかった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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