...ただ不平不滿でその日その日を送るといふ有樣でした...
石川三四郎 「浪」
...淋しくものういその日その日を...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...いかにも無事なその日その日が続いてゐました...
太宰治 「右大臣実朝」
...当人もその日その日の花やかな生活に紛(まぎ)れてかくべつ不平も感じなかったのでござりましょう...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...その日その日の口をぬらしていた...
田山花袋 「田舎教師」
...この事実もまたジャーナリズムのその日その日主義を証拠立てる資料となるであろう...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...それは単に知識ではなくしてその日その日の武器なのである...
中井正一 「地方の青年についての報告」
...寝ては起き起きては物食ひその日その日を送行(おくりゆ)く事さへ実は辛(つら)くてならぬ心地致され候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...そして人間の世は過去も将来もなく唯その日その日の苦楽が存するばかりで...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...素人とならばその日その日の金銭出入帳(でいりちょう)書く事怠らぬがよし...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...モースは『日本その日その日』の中で...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...謎の女は絹布団の上でその日その日を送る果報な身分である...
夏目漱石 「虞美人草」
...私は念を入れてその日その日の兄さんをことごとくこの一封のうちに書き込めました...
夏目漱石 「行人」
...その日その日をはかなげに暮しているばかりだった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...すねず、腐らず、いたわりの「心」を持って、その日その日を、明るく力強く進んでいくってことである...
正岡容 「寄席」
...その日その日の生業(なりわい)も慌(あわ)ただしい...
吉川英治 「源頼朝」
...私の細腕のかせぎで一家弟妹なんとかその日その日を過ごし...
吉川英治 「紋付を着るの記」
...一そうその日その日の凌(しの)ぎに追われていたことだろう...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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