...その後を潔(きよ)くする意味で雪後と改称したが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...古川はその後いくばくもなく病気のため辞職したので...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...彼はその後少しばかり仕事をして...
徳田秋聲 「ある夜」
...その後ろに、労働者のような服装をした跛者の老人がついていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その後、夜な夜な女の姿をした人がこの参籠堂へ物を運んで、忍びやかに来ては、忍びやかに帰るということも人の噂(うわさ)に上りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...地上ではその後も引きつづいて沃化銀の蒸気を送り出している...
中谷宇吉郎 「雨を降らす話」
...私は、その後も、あの時ほど自分の頭の振子(ふりこ)が最大の振幅で動いた経験を持たない...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...というのは、その後二、三か月中に、私もアメリカと加奈陀(カナダ)とへ出かける予定になっていたからである...
中谷宇吉郎 「湯川秀樹さんのこと」
...「こいつは一體どういふわけでせう親分」その後ろから長(な)んがい顎(あご)を出したのは八五郎でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その後、この女のところへであろうが、別荘、別荘、と別荘行きを毎夜記(しる)しつけてある...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...その後誰も逢ったものはない...
久生十蘭 「新西遊記」
...その後者の道をとって...
堀辰雄 「美しい村」
...授業時間問題のその後――コロンボ小学児童父兄会が朝の始業時間に関して...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...その後、コノール王は愛蘭(アイルランド)からアルバの国までナイシイの後を追うて行ったか? いや! コノール王はデヤドラの愛人の胸に剣を突き刺したか? 否! 三年のあいだ王は山かげの狼が遠くの羊の牧を見ているように、手も出さず待っていた……それから、王は優しい言葉でナイシイと其二人の弟の勇士たちと、美しいデヤドラまでも誘うて、尊い王者の保証を与えた……それから、ははっ! それから、剣のひびき、それから、赤い血の泉、ウスナの家は万人に対するにただ三人の勇しい戦をたたかうたのであった……それから、三人の悲しい尊い死があった……そして、デヤドラは、ああ不思議なことよ、コノールは終(つい)にデヤドラを奪(と)り得たであろうか? 否! 否! デヤドラは愛した人の側に伏して死んでしまうた、ウスナの子ナイシイの屍の側に伏して! 美しいデヤドラこそは、まことの女王だ!コエル (杖をあげて)お前は誰か? お前は誰か? 此処には、コノール王の敵のための至聖所(かくれば)はない!クレーヴシン (泣くような哀哭の声を高くして)わしはウスナの家の声だ、永久に、永久に、風の中になげく声だ「王者は塵に横わり、貴人は辱しめられ、強国の勇士は葦(あし)を振る剣士の如く、草をしごく槍手の如く影を追い影にあこがるる人の如くなろう!」とその声は歎いておる...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...その後(のち)の家から土手へ往(ゆ)くには...
森鴎外 「渋江抽斎」
...つづいてその後から...
横光利一 「旅愁」
...いつもその後をわしがやらされたもんだな...
横光利一 「旅愁」
...けれど、なおその後も、ともすれば、お燕の泣き声はおもい出された...
吉川英治 「大岡越前」
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