...口吻(こうふん)までをソックリそのままに写したのがお勢であるそうだ...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...そのままにゐて下さい...
薄田泣菫 「茶話」
...そのままに読誦(どくじゅ)せられつつ...
高神覚昇 「般若心経講義」
...「弦を張ろう」というのは心の緊張した有様をそのままに具体化せんとした言葉で...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...腐りもせずにそのままになっていた...
田中貢太郎 「黄金の枕」
...いまいろ/\な銀行だの会社だのの多くまじっているのはその時分他の店に変って行ったものがそのままになっているらしい...
田山花袋 「日本橋附近」
...でそのままにして...
豊島与志雄 「香奠」
...まだ昔の石垣がそのままに保存されていた時分...
永井荷風 「日和下駄」
...そのままにという気になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...露出時間はそのままにしておいて...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...文鳥をそのままにしておいて出た...
夏目漱石 「文鳥」
...それ故神の愛の現實化はこの世の姿この生の性格をそのままに留保しながら...
波多野精一 「時と永遠」
...そのままにしてしまう...
羽仁もと子 「女中訓」
...そして彼女の微妙な心づかひがそれをそのままにしておくことを許さなかつた...
堀辰雄 「聖家族」
...まずそのままにしておくよりほか仕方(しかた)がない...
牧野富太郎 「植物知識」
...若い女はきまじめな顔をして立っている)青年 ……(たかが裁縫道具に百姓の讃嘆があまり子供らしく度はずれに激しいので、微笑しながら道具をしまいかけそうにするが、相手が殆んど撫でさすらんばかりにしているので取上げるわけにも行かず、そのままにして、包みを開いて握り飯を食いはじめようとして、何の気もなくそっちへやった眼が、中年男と若い女を見つける)百姓 (そんな事には一切気付かず)第一、この箱がキレイだ...
三好十郎 「おりき」
...羽左衛門のパリ見物そのままにナポレオンも耶蘇かと突然言いたくなるのである...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...ただそのままに受け入れるよりも...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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