...かりにもそのくらいなものをお授かりになったんですのに...
泉鏡花 「薄紅梅」
...俺もそのくらいは知っている...
高見順 「いやな感じ」
...あんな女にはそのくらいのことを云ってやった方がいいのよ...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...そのくらいな事をあたしがしたっていいだろうと思って...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...そのくらいならば我々でも吹く...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのくらいだから髪のくずれていることも知らない...
中里介山 「大菩薩峠」
...頭の上で飛ぶ音を聞きわけるというのが振(ふる)っていますね――そのくらいなら...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのくらいだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのくらいの気転が利(き)かないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...園遊会に燕尾服(えんびふく)を着てくるなんて――洋行しないだってそのくらいな事はわかりそうなものだ」と相鎚(あいづち)を打っている...
夏目漱石 「野分」
...そのくらいの事が解らないでどうするんです...
夏目漱石 「明暗」
...君だってそのくらいの事は心得ていてくれるだろう...
夏目漱石 「明暗」
...町の見物のおもな個所は、シェイクスピアの生れた家と、晩年に買い取って住まっていた地所と、子供の時に通学していたグランマー・スクールと、遺骨の埋められてある寺と、そのくらいだが、それはそれとしてストラトフォードの町の或る部分はシェイクスピア時代からそのままに遺っているので、それを見て歩くだけでもよい見物である...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...でもそのくらいなトリックで安心するなんて...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...距離(とおさ)もそのくらいのところに上草履の音が発(おこ)ッて...
広津柳浪 「今戸心中」
...私の周囲にそのくらいの深度の記憶を持った人々は多くあると思います...
宮本百合子 「偶感一語」
...そのくらい大きな鮒の甘露煮なら五ひゃく程度は取られるかもしれない...
山本周五郎 「青べか物語」
...そのくらいな償いは...
吉川英治 「平の将門」
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