...其方此方(そちこち)から注意(ちうい)をされて...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...そちこちお歩きになつたりするのにも気を使つて...
鈴木三重吉 「桑の実」
...汽車と言へば西洋ではそちこちと長い汽車を乗り通してうんざりしたといふお話をなさる...
鈴木三重吉 「桑の実」
...虫に食われた孔(あな)がそちこちにちらばっていた...
太宰治 「地球図」
...赤い狐花がそちこちに咲いてゐた...
野口雨情 「大利根八十里を溯る」
...逃げてそちこち捜していたところだという...
牧逸馬 「運命のSOS」
...そちこちの扉から出て來る白い上着の醫員や看護婦のみが...
水野仙子 「嘘をつく日」
...ニホを新穂の義と解している人が今もそちこちに有る...
柳田国男 「海上の道」
...元は他の県にもそちこちにありました...
柳田國男 「日本の伝説」
...探して見るとそちこちの大きな川や沼に...
柳田國男 「日本の伝説」
...宮城県内のそちこちの村で聴いているのは...
柳田国男 「年中行事覚書」
...これに紙のシデがそちこちに垂れてあり...
柳田国男 「年中行事覚書」
...または中部地方のそちこちに...
柳田国男 「母の手毬歌」
...思い出すたびに庭に出てそちこちに撒(ま)いた...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...村の人がそちこちから...
柳田国男 「雪国の春」
...万事を瓦解に導く悲喜劇そちこちに見られるように...
横光利一 「旅愁」
...そちこちの小城を攻め取ったり...
吉川英治 「新書太閤記」
...全部横倒しになつて部屋のそちこちに泳ぎ出して來てゐるのだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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