...そそくさと朝の掃除を急いだ女中たちの心も葉子には読めた...
有島武郎 「或る女」
...久美子はそそくさと奥に引っこんでしまいました...
梅崎春生 「Sの背中」
...また階段をそそくさと...
海野十三 「爆薬の花籠」
...そそくさと湯殿へ立去った...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...そそくさとこの町を通り抜ける...
太宰治 「津軽」
...そそくさと脇目も振らず歩いて...
太宰治 「待つ」
...彼女は花束を持ってそそくさと下に降りた...
田中貢太郎 「地獄の使」
...客を送りてそそくさと奥より出(い)で来し五十あまりの爺(おやじ)...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...急にそそくさと全速力で仕度にとりかかり...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...そそくさと帰って行ってしまいました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...そそくさと帰って行きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そそくさと徹夜で書物をして出ていつたままのあるじから...
長谷川時雨 「おとづれ」
...また警報が出るとうるさいから帰りましょう」とそそくさと立去るのだった...
原民喜 「壊滅の序曲」
...そそくさと立ち上り...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そそくさと書類を胴着に差し込み...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...そそくさと母に会釈をし...
山本周五郎 「山彦乙女」
...――跫音に、てまえの方を振り向くと、さすがに愕(おどろ)いた態(てい)で、すたすたと庭の奥へ歩いて行きますゆえ、これ、天蔵どの、これ待たんかと、声をかけましたが、まるで耳もない顔して、そそくさと、足を早め出しました...
吉川英治 「新書太閤記」
...そそくさと部屋を出た...
若山牧水 「比叡山」
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