...どこか宿をさがそうとおもっていそぐうち...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...なにかそぐわないキンキンした響きを立てて流れた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...ビールの御代りだ」身形(みなり)の端正なのにそぐわず...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...・ふりかへらない道をいそぐ・吠える犬吠えない犬の間を通る・何となくおちつけない顔を洗ふ草の中の犬ころはもう死んでゐる落葉しいて寝て樹洩れ日のしづか山に寝そべれば山の蚊が・草鞋かろく別れの言葉もかろくそのおべんたうをかみしめてあなたがたのこといたゞいたハガキにこま/″\書いておくる十月廿三日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...戦死せる高市茂夫氏の遺骨にぬかづいて供へまつる柿よ林檎よさんらんたりなむあみだぶつなむあみだぶつみあかしまたたく蝋涙いつとなく長い秋も更けてわかれていそぐ足音さむざむひなたしみじみ石ころのやうにさかのぼる秋ふかい水が渡れない或る老人ひなたぢつとして生きぬいてきたといつたやうな十二月四日 曇...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...生命の両反対の斜面をそそぐ色と音との両河が流れ出る...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何となくそぐわない空気の中にも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寝ていると月が体に降りそそぐように明るんで...
林芙美子 「落合町山川記」
...大股で郵便局へいそぐ...
堀辰雄 「エトランジェ」
...彼はいくら本に眼を向けてゐても心が少しもそれにそぐはないので――で...
牧野信一 「ランプの明滅」
...朝風に若菜売る児の声すなり朱雀(すざく)の柳(やなぎ)眉(まゆ)いそぐらむこの歌は十首中にては第一と存候...
正岡子規 「人々に答ふ」
...工藝にはそぐわない...
柳宗悦 「工藝の道」
...「いそぐんならいっしょにゆこう」と七十郎はすぐに立ちあがり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...渡辺金兵衛が帰りをいそぐと申しております...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それは……鐘巻自斎を打ち込んでご当家の恥辱をそそぐ者は...
吉川英治 「剣難女難」
...甲斐(かい)へそそぐ笛吹川(ふえふきがわ)のあおいうねりがあるばかり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...火を消すに火をそそぐようなものでしょう...
吉川英治 「新・水滸伝」
...心の垢はそそぐによしなしという言葉の裡(うち)には...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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