...大名はぜんまい仕掛(しかけ)の玩具(おもちや)でも見せられたやうに首を捻(ひね)つて感心してしまつたといふことだ...
薄田泣菫 「茶話」
...・ぜんまい ・おばぜり五月三日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...濫作一聯如件・みほとけに供へる花のしつとりと露・朝風のうららかな木の葉が落ちる仏間いつぱいに朝日を入れてかしこまりました・山へのぼれば山すみれ藪をあるけば藪柑子・山ふところはほの白い花が咲いて・によきによきぜんまいのひあたりよろし・山かげ...
種田山頭火 「其中日記」
...アーントネリの赤短衣と白ズボンはぜんまい仕掛の踊人形の色彩のように...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...綿帽子着た銭巻(ぜんまい)...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...浴後、私と妻は夕食の卓につく、鯉の洗い、姫鱒の塩焼、ぜんまい、きくらげなど、土地の珍しいものが出る...
外村繁 「澪標」
...箱の中には時計の撥条(ぜんまい)が隠されている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...唯露店の商人が休みもなく兵器の玩具に螺旋(ぜんまい)をかけ...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...しだやぜんまいの上(うえ)に両手(りょうて)をつき...
新美南吉 「牛をつないだ椿の木」
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萩原朔太郎 「青猫」
...意識のぜんまいが動き出した...
萩原朔太郎 「宿命」
...ぜんまい仕掛の人形だろう...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...時計はぜんまいが解けてしまって七時で止っていたのです!私どもは滞潮の時刻に遅れたのです...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
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三好達治 「間花集」
...その他、南向きの山の温かい石のかげに、時知らずのわらびや、ぜんまい、あざみの芽を植え、それを冬の間に召しあがるので、すこしも不自由はしていないと申され、『米はあなたがお携ちくださるからその方の心配はなし...
室生犀星 「あじゃり」
...ぜんまいの戻った時計を振ると...
森鴎外 「百物語」
...これよりもむしろ郷土風なものとしては由利(ゆり)郡亀田町の薇織(ぜんまいおり)を挙げるべきではないでしょうか...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...羽後にもありますが陸奥の織物として近く再び興(おこ)されたのは薇織(ぜんまいおり)であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
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