...恰(あたか)も細且(かつ)強靭なる時計の弾機(ぜんまい)に触れしが如し...
芥川龍之介 「上海游記」
...親子丼、テンプラそば、ぜんまいと、実にありふれた食物だが、飢えプラス何物かが最上のソースになったのである...
石川欣一 「飢えは最善のソースか」
...螺旋(ぜんまい)を巻くのを忘れてたんですね...
薄田泣菫 「茶話」
...・ぜんまい ・おばぜり五月三日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...ぜんまいはたくさんあるが...
種田山頭火 「其中日記」
...ぜんまいや歯車はあるが金側(きんがわ)時計がない...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...ぜんまいや、稀に蕨(わらび)も立つが、滅多に見かえる者も無い...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...またもや撥條(ぜんまい)を引き拔かれでもしたように...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...骨の代りにぜんまいでもはいってるように見える...
豊島与志雄 「囚われ人」
...一片の小さな鋼鉄の時計の撥条(ぜんまい)に歯をつけて鋸(のこぎり)にしたものだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...空中に径一尺ぐらゐの黒い渦巻がかかつて時計のぜんまいみたいに脈をうつ...
中勘助 「銀の匙」
...「デリケートな時計のぜんまいみたいなもので...
野村胡堂 「胡堂百話」
...意識のぜんまいが動き出した...
萩原朔太郎 「宿命」
...あの山からぐるりとまわって(左へ)あたり前の山中らしくぜんまいなど生えた径をぬけるとお墓がありました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「間花集」
...棒の先へ鋼鉄の線条(はりがね)を螺旋(ぜんまい)のように巻いて着けてあるばかりです...
村井弦斎 「食道楽」
...時計のあのややこしいぜんまいや機械がこさへられると思ひますか?あひるさんは何にも分らないので...
村山籌子 「あひるさん と 時計」
...その他、南向きの山の温かい石のかげに、時知らずのわらびや、ぜんまい、あざみの芽を植え、それを冬の間に召しあがるので、すこしも不自由はしていないと申され、『米はあなたがお携ちくださるからその方の心配はなし...
室生犀星 「あじゃり」
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