...一千のせせらぐ小川と小流れの音楽によってよろこばされつつ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...春水(しゅんすい)をせせらぐやうにしつらへし唄(うた)ひつつ笑(え)まひつつ行く春の人春草を踏み越え/\鳩(はと)あるく三月十九日 物芽会...
高浜虚子 「六百句」
...それはせせらぐ美しい光にみちたあの小川をいつのまにか...
中井正一 「美学入門」
...谿間(たにま)せせらぐ秋の水といおうか...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...延々とせせらぐ――そう灰色の森――そばの湿地ここでは蛙と蜥蜴が野生していて――そう陰欝な湖沼には食屍鬼が潜んでいる――そう不浄きわまる各地――そのそれぞれ陰り翳る隅では――旅する者は驚懼とともに包み隠されていた過去の記憶に相見(あいまみ)える――屍衣まとう姿形が急に出(いで)ては息を吐き旅する者のそばを通り過ぎてゆく――もう久しい友たちさえ白の衣苦しみつつ土に――天に帰ったはずなのに...
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe 「ポオ異界詩集」
...せせらぐ水音の中で...
本庄陸男 「石狩川」
...せせらぐ川波の中で揺れていてまだ宵らしくつづいた川向うの灯が...
横光利一 「旅愁」
...懸樋(かけひ)の水の音がチロチロとせせらぐのみで...
吉川英治 「江戸三国志」
...喨々(りょうりょう)として水のせせらぐに似た尺八の哀韻...
吉川英治 「剣難女難」
...どこかにせせらぐ水音の聞えるばかりで...
吉川英治 「三国志」
...水のせせらぐ一亭に夕蚊遣(ゆうかやり)して...
吉川英治 「私本太平記」
...筧(かけひ)の水が庭(にわ)さきにせせらぐ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...和琴(わごん)の交響(こうきょう)が水のせせらぐごとく鳴りかなでる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ちょろちょろと水のせせらぐ小溝(こみぞ)の縁(へり)にしゃがみあって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...泉殿にせせらぐ水音までが...
吉川英治 「源頼朝」
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