...痰喘(たんせき)にかすれた声で...
芥川龍之介 「枯野抄」
...まあ折角だがお絶念(あきらめ)下すつて……」かう言つて星島氏は孝行者らしく狐のやうな軽い咳(せき)を二つ三つした...
薄田泣菫 「茶話」
...ナリン太子殿下横浜御出航以来御不例予(かね)テ船医ニ於(おい)テ流行性脳脊髄膜炎(のうせきずいまくえん)ト診断船中ニ於テ御加療中ノ処病勢御険悪発熱三十九度五分囈言(げいご)アラセラレ...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...これで病勢が昂進(こうしん)しなければ奇蹟(きせき)であるというほかはない...
谷崎潤一郎 「鍵」
...この自天王の御事蹟(じせき)を中心に歴史小説を組み立ててみたい...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...人民の利害休戚(きゅうせき)をば児戯のごとくに見なし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...朝夕(ちょうせき)の心配はないようになったのですが...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...寂莫(せきばく)とした小書院(こしょいん)一杯に反響して...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...その見苦しい痕跡(こんせき)ばかりは...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時自分は彼女の瞼(まぶた)に涙の宿った痕迹(こんせき)をたしかに認めたような気がした...
夏目漱石 「行人」
...悉(こと/″\)く寂寞(せきばく)として錆(さ)び果(は)てゝゐた...
夏目漱石 「門」
...其様(そん)な不見識な事は私の尤も擯斥(ひんせき)する所だったが...
二葉亭四迷 「平凡」
...でも目の前に奇跡(きせき)は行われた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...そんなに気をせき立ってもいないのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...宮は親戚(しんせき)の中でのそれはありきたりの役まわりをするにすぎないことで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...隕石(いんせき)のように消えてしまう名望の...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...いまやその法律が彼を指弾し譴責(けんせき)するように思えたらしい...
山本周五郎 「青べか物語」
...さらに江戸へ行くべく心をせきましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
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