...そしてせかせかとあたりを見回したが...
有島武郎 「或る女」
...せかせかと裏口から出て行った...
梅崎春生 「幻化」
...気持がせかせかと落着かない...
梅崎春生 「蜆」
...せかせかと歩(ある)き廻(まわ)っている音(おと)が聞(きこ)える...
ソログーブ・フョードル 米川正夫訳 「身体検査」
...せかせかとわたしの手を握(にぎ)ると...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...部屋をせかせかと力強く歩き回っている...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...」K―はせかせかと気忙しさうに...
徳田秋聲 「和解」
...それは今朝せかせかと役所に急いでいた時...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...そのせかせかとする息の合間に...
中里介山 「大菩薩峠」
...汗を拭きながらせかせかと玄関に入っていくのが見えた...
久生十蘭 「肌色の月」
...受け取ってまいりました」せかせかと早口で申した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼女は彼女でせかせかと茶を淹れたり炭をついだり火箸をうごかしたりしながら...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...白足袋の足を小刻みにせかせかと歩いている...
矢田津世子 「神楽坂」
...せかせかと酒を飲み続けた...
山本周五郎 「さぶ」
...せかせかとせきたて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...そして山門を出てゆくと、彼方からただ一人で、弓のような腰には似合わない朱鞘(しゅざや)の大きな刀を横たえて、せかせかと、息を喘(き)って来る老武士があった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...せかせかと物に追われているすがたや――およそ貧相な人間ばかりが多いことだろう...
吉川英治 「親鸞」
...恋猫のように気がせかせかとして...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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