...古綿のように形のくずれた色の寒い霰雲(あられぐも)に変わって...
有島武郎 「或る女」
...くずれた円髷(まるまげ)の大年増...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...ひょっくりとおとずれた新田先生は...
海野十三 「火星兵団」
...あてがはずれたところじゃ...
海野十三 「火星兵団」
...型のくずれたお釜帽子(かまぼうし)をまぶかにかぶり...
海野十三 「金属人間」
...もし急所をはずれたら...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...白猿の当てははずれたが仕方なく...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...判断がはずれた事は必ずしもその科学者の科学者としての恥辱にはならない...
寺田寅彦 「案内者」
...変に形のくずれた鼻から...
豊島与志雄 「丘の上」
...鋭い鵙(もず)の鳴声は調子のはずれた鵯に代る十一月の半過から十二月の初が即ち落葉の時節である...
永井荷風 「写況雑記」
...寺田先生の言葉を借りれば「それは万葉集などよりはもっと古い昔の詩人の夢をおとずれた東方原始民の詩であり歌であった」ものの燃え残った弱い炎であった...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...松原を出はずれたところに...
林不忘 「あの顔」
...三月堂をおとずれたのち...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...絨毯を元に戻している時、足が炉縁(ろぶち)に当って、端っこがずれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...そこで新たに訪ずれた花へ頭を差し込んだ刹那...
牧野富太郎 「植物記」
...例の浪路を音(おと)ずれた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ついぞ鵞(が)ペンがけずれたためしもないし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...三間のところまで海嘯(つなみ)のように逃げくずれた...
吉川英治 「剣難女難」
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