...」ずるい弟は、しんから嬉しかった...
太宰治 「一燈」
...ただおずるいやうな飄逸の僧正さまとしか見えませんでした...
太宰治 「右大臣実朝」
...ずるい考へがあつてのことなのだ...
太宰治 「道化の華」
...「姉ちゃんずるいわ...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...その三人のうちで誰(たれ)が一番ずるいか...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...単に性質がずるいということに過ぎない...
豊島与志雄 「猫先生の弁」
...米の飯を食わせなくても、与八がそんなに不平を言わないのは、小屋へ帰れば麦の飯と焼餅とを腹いっぱい食い得る自信を持っているからであるが、ずるい奴が、米の飯を食わせる食わせるといってさんざん与八の力を借りた上、米の飯を食わせずに済(す)まそうとする、二度三度重(かさ)なると与八は怒って、もう頼みに行っても出て来ない、その時は前祝いに米の飯を食わせると、前のことは忘れてよく力を貸します...
中里介山 「大菩薩峠」
...ずるい事もずるいが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ずるい狐のような笑いかたをした...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...国民の目には私が単なるずるい雌猫(めすねこ)...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...「ふざけちやずるいよ...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...しこたませしめるずるい連中(れんちゅう)もあるのだが...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...親しい友達のキクッタが余りずるいので...
宮原晃一郎 「熊捕り競争」
...ずるいのかと心持わるくするのなら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ずるいと言っても...
三好十郎 「樹氷」
...でも豊子ちやんは一寸ずるいわね」豊子はずるい...
三好達治 「測量船拾遺」
...とても、ずるい、小さな、真白(まつしろ)いあひるさんです...
村山籌子 「耳長さん と あひるさん」
...御辺はずるい」「これはさっそくな御返報...
吉川英治 「私本太平記」
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