...半分は姉さんおつけ」「ずるいよこの子は」と姉も笑つた...
有島武郎 「お末の死」
...あのひとったら、ずるいんだから...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「アヒルの庭で」
...いろいろとずるいやり方をはじめました...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...ずるいや」と彼は泣きそうに言った...
犬田卯 「米」
...ずるいというか、利口というか...
高見順 「いやな感じ」
...ただおずるいやうな飄逸の僧正さまとしか見えませんでした...
太宰治 「右大臣実朝」
...「君たちだって、ずるいんだ...
太宰治 「乞食学生」
...にやにやした、奇妙な笑いを浮べつつあるその顔だけが………「ずるいよ、ずるいよ、トランプにそんな手があるもんじゃない、………」「ふん、ない事があるもんか、女と男と勝負事をすりゃ、いろんなおまじないをするもんだわ...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...『ずるいよお前さんは……...
徳田秋聲 「絶望」
...常に云うには、「人がよく閑居の処を高野とか粉河(こかわ)とか云うけれども、わしは暁のねざめの床程のことは無いと思う」又安心起行(あんじんきぎょう)の要(かなめ)は念死念仏にありといって、「いずるいき...
中里介山 「法然行伝」
...ずるいわ――私には何が何んだか判らないけれども...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...ずるい人間のやうにも考へられて来る...
林芙美子 「浮雲」
...ずるいンだから……」「運がよかつたね...
林芙美子 「浮雲」
...――ずるいB国、南洋に大軍港をきずいて、ひそかに東洋の大乱をねらっているB国海軍...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...けれども、この猫がいつもねずみをとるときに、あと足で梁(はり)にぶらさがって、小麦粉をかぶって、死んだふりをしてみせたりして、なかなかずるい、はなれわざをするのを知っていましたから、なにかつごうして、さしあたりのなんぎを、すくってくれるくふうがあるのかもしれない、とおもって、とにかく、猫のいうままに、袋と長ぐつをこしらえてやりました...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「猫吉親方」
...豕も随分ずるいもので...
南方熊楠 「十二支考」
...親しい友達のキクッタが余りずるいので...
宮原晃一郎 「熊捕り競争」
...「ずるいやつだ」と...
吉川英治 「私本太平記」
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