...と同時に一つずしりと揺れて...
芥川龍之介 「蜜柑」
...ずしりと、卓子の上に置くと、……先生は一足退(さが)って、起立の形(なり)で、(もはや、お二方に対しましては、……御夫婦に向いましては、立って身を支えるにも堪えません、一刻も早くこの人畜(にんちく)の行為(おこない)に対する、御制裁を待ちます...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...」月、星を左右の幕に、祭壇を背にして、詩経、史記、二十一史、十三経注疏(ちゅうそ)なんど本箱がずらりと並んだ、手習机を前に、ずしりと一杯に、座蒲団(ざぶとん)に坐(すわ)って、蔽(おい)のかかった火桶を引寄せ、顔を見て、ふとった頬でニタニタと笑いながら、長閑(のどか)に煙草(たばこ)を吸ったあとで、円い肘(ひじ)を白くついて、あの天眼鏡というのを取って、ぴたりと額に当てられた時は、小僧は悚然(ぞっ)として震上(ふるいあが)った...
泉鏡花 「絵本の春」
...ずしりとする重量感があった...
梅崎春生 「狂い凧」
...嬰児は畳の上にずしりと云う音をたてた...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...ずしりずしりと踏みしめて行く人の草鞋とは作り方が違う...
中里介山 「大菩薩峠」
...ずしりとかなりな重味です...
中里介山 「大菩薩峠」
...進むには必ずしりへに立ち...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...不味(まず)くって大きなところは土橋(どばし)の大寿司流(おおずしりゅう)とでも云うのかな...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...まずしりのほうを起こしました...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
...ずしりとこたえるのを...
野村胡堂 「胡堂百話」
...禿げた頭が金物のやうにずしりと地面にぶつつかつた...
林芙美子 「なぐさめ」
...ずしりとした重みがくる...
山川方夫 「お守り」
...彼はボローニャ・ソーセイジほどの大きさの砂金袋をバーの上にずしりと置いた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...すると、中からずしりと、土間へ転がった物がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ずしりと小舟の胴(どう)の間(ま)に坐らせて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「まだ疲れる程は、歩いておらぬが」「いや……少々、お話があるのです」「話なら奉行所で承ろう」「いや、秘密に」「何じゃ」「……後生です、情けです、恩に着ます、逃がして下さい拙者を」と、郁次郎は四辺(あたり)を見廻しながら、東儀与力の袂(たもと)へ、何か、ずしり、と重い物を落した...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...ずしりと重い鉄の燭台が...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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