...それから玄関の格子戸もするすると開けて...
芥川多加志 「四人」
...その脚でするすると一方を切り開いた...
有島武郎 「星座」
...するすると流して来て...
泉鏡花 「薄紅梅」
...格子の外にちらちらした、主税の姿が、まるで見えなくなったと思うと、お妙は拗(す)ねた状(さま)に顔だけを障子で隠して、そのつかまった縁を、するする二三度、烈しく掌(たなそこ)で擦(こす)ったが、背(せな)を捻(よ)って、切なそうに身を曲げて、遠い所のように、つい襖の彼方(あなた)の茶の間を覗くと、長火鉢の傍(わき)の釣洋燈の下に、ものの本にも実際にも、約束通りの女中(おさん)の有様...
泉鏡花 「婦系図」
...彼の眼の前で踏切の遮断機がその時するすると下りた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...するすると綱の上を走ってまんなかまで進んだ...
海野十三 「金属人間」
...赤い紐のようなものをするするとひっぱりだした...
海野十三 「太平洋魔城」
...上からするすると...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...するするとネックレースをポケットの中に辷(す)べり込ませてしまった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...いちまいの襖をするするあける度毎に...
太宰治 「陰火」
...するすると逃げて...
太宰治 「斜陽」
...ひとりは助けて! と叫んでけわしい崖(がけ)をするする降りて逃げるを...
太宰治 「新釈諸国噺」
...するすると一度にほごれ広がるものと見える...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...井戸枠からするすると下りて...
豊島与志雄 「古井戸」
...するすると安全な地下殿堂にもぐりこんだ...
服部之総 「志士と経済」
...するすると寄るよと見る間に...
吉川英治 「剣難女難」
...新九郎の側へするすると寄って...
吉川英治 「剣難女難」
...狭間(はざま)から下へするする降ろして来た...
吉川英治 「新書太閤記」
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