...けれどもすりガラスへ緑いろに「食堂」と書いた軒灯は少なくとも僕にははかなかった...
芥川龍之介 「本所両国」
...磨硝子(すりガラス)を隔(へだ)てて見ているような調子だ...
海野十三 「空中漂流一週間」
...すりガラスのドアのなかから...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...一面磨硝子(すりガラス)のようになる...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...ドアのすりガラスに...
太宰治 「メリイクリスマス」
...灯光などでもなるべく裸火を廃して磨硝子(すりガラス)の玉ボヤのようなものをかけた方がよい...
寺田寅彦 「話の種」
...長さ数センチメートルの長い火花を写真レンズで郭大した像をすりガラスのスクリーンに映じ...
寺田寅彦 「人魂の一つの場合」
...便所の窓の磨硝子(すりガラス)から朧(おぼろ)な光のさすのに眼をうつすと...
寺田寅彦 「やもり物語」
...往来に面した磨硝子(すりガラス)に踊つてゐる人影が仄(ほの)かに差して...
徳田秋声 「町の踊り場」
...磨硝子(すりガラス)の上をフィルムが走って...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...さっき擦硝子(すりガラス)の蓋(かさ)を通して油煙に燻(くす)ぶった洋燈(ランプ)の灯(ひ)を眺めていた時とは全く変っていた...
夏目漱石 「道草」
...摺硝子(すりガラス)へ明るい灯(ひ)が映って...
夏目漱石 「門」
...すりガラス越しに箱の外の空気が僕の瞼の上に感じられる...
原民喜 「夢と人生」
...今度は電燈がついてドアのすりガラスが明るい...
三好十郎 「肌の匂い」
...その箱の上の磨硝子(すりガラス)から外をながめているような戻(もど)かしい窮窟さをかんじてならなかった...
室生犀星 「みずうみ」
...自分の心の窓のすりガラスでないことと...
柳田国男 「雪国の春」
...真赤に錆びた鉄の棒と磨硝子(すりガラス)の障子が並んでいたが...
夢野久作 「鉄鎚」
...大きな縦長い磨硝子(すりガラス)の窓が一つ宛(ずつ)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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