...崩したアンチョヴィをすりばちですりつぶす...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...摺鉢(すりばち)に伏せた目笊(めざる)を取る...
泉鏡花 「婦系図」
...案内が料理すとて雷盆(すりばち)をといへば...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...すりばちの底の町である...
太宰治 「九月十月十一月」
...すりこ木を入れた擂鉢(すりばち)を恭しく捧げて来たものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...四擂粉木(すりこぎ)と擂鉢(すりばち)とを...
中里介山 「大菩薩峠」
...二三日(にち)の間(あひだ)は片口(かたくち)や摺鉢(すりばち)に入(い)れた葬式(さうしき)の時(とき)の残物(ざんぶつ)を喰(た)べて一家(か)は只(たゞ)ばんやりとして暮(くら)した...
長塚節 「土」
...ふちの欠けた摺鉢(すりばち)のなかへ粕をぶちまける...
中村地平 「南方郵信」
...擂鉢山(すりばちやま)へ駆け上がったと話した...
夏目漱石 「三四郎」
...自然と逼(せま)る擂鉢(すりばち)の底に近寄らねばならぬ...
夏目漱石 「野分」
...その下に摺鉢(すりばち)が仰向(あおむ)けに置かれて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その場所全体が擂鉢形(すりばちがた)をしている...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...大きな擂鉢(すりばち)とげてがかった丼を三つ四つ...
正岡容 「圓太郎馬車」
...蕨採りと言ッたところがさのみ面白い遊戯でもない,が摺鉢(すりばち)のような小天地で育ッている見聞きの狭い田舎の小児(こども)には...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...鉢だとか擂鉢(すりばち)だとか片口だとかに...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...暗い処で摺鉢(すりばち)につまずいて足をたがわかしてしまいました...
無署名(夢野久作) 「三つの眼鏡」
...旱の為に水の減(へ)つた摺鉢形(すりばちなり)の四方(はう)の崖(がけ)の土は石灰色(いしばいいろ)をして...
與謝野寛 「蓬生」
...膠(にかわ)を溶いた摺鉢(すりばち)だの...
吉川英治 「銀河まつり」
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