...煙は雪の振袖をふすべた...
泉鏡花 「海神別荘」
...剛情で我儘で浮気で嫉妬(やきもち)で其上に少々抜けてる醜面(すべた)を当てがつて懲らしてやるが好いのさ...
内田魯庵 「犬物語」
...別嬪が何もわざわざ狒々の皮を被るかよ」「女にしたところでどうせ醜婦(すべた)さ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...醜女(すべた)を孕(はら)ませて下さいと頼むと...
薄田泣菫 「茶話」
...醜女(すべた)の方が丁度手頃なからでは更々ない...
薄田泣菫 「茶話」
...拔群(ばっくん)な淫婦(すべた)でござるが聞(き)いて呆(あき)れるわい...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...あの「すべたあま」...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「すべため、お前なんかの相手になるもんか……」と、ひよいと私を振り返つて聲高な日本語で云ひながら、水島君は冷たい笑ひを浮べた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...すべた奴(め)、親分の智恵がどんなに働くか、今にみろ――といった恰好(かっこう)です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...(又さがる)茂兵衛すべたじゃあない...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...すぐ爐端にしやがみこんで榾をくすべた...
室生犀星 「命」
...「この阿魔、早くしろ、文句ウぬかすな、すべた野郎め、来ておれの足を洗え、……女ッてやつアこれに限るんだ、おらあこの式だ、本当だぜおやじ、女アね、女ッてやつアそれでちょうどなんだ、……嘘だと思うんなら」信吉の唇がふるえながら歪(ゆが)んだ...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...うちのすべたあまのちくしょう...
山本周五郎 「季節のない街」
...それが五十日も経たないうちにすべたのおかめのおひきずりに変ってしまう...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...あんなすべたあまになんぞ騙(だま)されやがって」と裏の八帖からおそでの叫び声と...
山本周五郎 「へちまの木」
...どこのすべたあまと寝て来たんだ...
山本周五郎 「へちまの木」
...そこのすべたを泣かした方が...
吉川英治 「新・水滸伝」
...すべた、私窩子(じごく)、消えて失せろ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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