...すっかり苦労も何も忘れてしまいましたわ」葉子はすべすべとほてって少しこわばるような頬(ほお)をなでながら...
有島武郎 「或る女」
...もんぺに包まれたすべすべした姿体...
梅崎春生 「幻化」
...蒼白(あおじろ)くすべすべしていた...
梅崎春生 「桜島」
...すべすべしたベトンの背中ばかりであった...
海野十三 「地球要塞」
...頬(ほお)が蝋(ろう)のようにすべすべして...
太宰治 「斜陽」
...二人とも卵を剥(む)いたようなすべすべの皮膚をして...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...すべすべした顔の...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...すべすべとした艶が見えていた...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...柔かくすべすべと平らになるまでは...
豊島与志雄 「公孫樹」
...すべすべしてゐる床(ゆか)の上...
中原中也 「山羊の歌」
...ああ そのすべすべとみがきあげたいつぽんの指をおしいただきすつぽりと口にふくんでしやぶつてゐたい いつまでたつてもしやぶつてゐたい...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...すべすべしたなめらかな肌ざはりに神秘なものを感じてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...三回すべすべしたたんすから滑り落ちたが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...すべすべしているので...
堀辰雄 「美しい村」
...すべすべなめらかな毛艶(けづや)も無くなっている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...あんまり歴史がすべすべで民族自体の気力を感じさせる溌剌さを欠いている...
宮本百合子 「『くにのあゆみ』について」
...袴野はいまさらすてのすべすべしたからだを...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...あの滑々(すべすべ)とした乾版の片隅に...
蘭郁二郎 「魔像」
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