...足さえ見るも寒そうな素跣足(すはだし)でございました...
芥川龍之介 「邪宗門」
...佐藤の妻は素跣(すはだし)のまま仁右衛門の背に罵詈(ばり)を浴せながら怒精(フューリー)のようについて来た...
有島武郎 「カインの末裔」
...帯(おび)を解(と)いて素裸(すはだか)で...
泉鏡太郎 「怪力」
...父は冷えたわが子を素肌(すはだ)に押し当て...
伊藤左千夫 「奈々子」
...夫人は赤皮の飛行帽をかぶって素膚(すはだ)の脚へおれんじ色の紛おしろいを叩くことによって靴下以上の効果を出していた...
谷譲次 「踊る地平線」
...お島は襷(たすき)がけの素跣足(すはだし)で...
徳田秋声 「あらくれ」
...段々(だんだん)の襟(えり)のかかった筒袖を一枚素肌(すはだ)に着たばかりで...
中里介山 「大菩薩峠」
...例の素肌(すはだ)に盲目縞(めくらじま)一枚で...
中里介山 「大菩薩峠」
...素肌(すはだ)に吹(ふ)きつけた帰りに...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...素肌(すはだ)の脚を組んだ...
林芙美子 「浮雲」
...生(うま)れしまゝなれば素跣足(すはだし)の尻(しり)きり半纒(ばんてん)に田圃(たんぼ)へ辨當(べんたう)の持(もち)はこびなど...
一葉女史 「ゆく雲」
...五百(いお)があれでは素裸(すはだか)といっても好(い)いといった位である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...直観が示してくれる素裸(すはだか)な啓示による...
柳宗悦 「工藝の道」
...すべての工藝を直観の鏡の前に素裸(すはだか)にせしめる時...
柳宗悦 「工藝の道」
...――家は建ってゆくが町のようすはだいぶ変った...
山本周五郎 「柳橋物語」
...すはだかになって...
山本周五郎 「山彦乙女」
...代りに自分が素裸体(すはだか)になって...
夢野久作 「白髪小僧」
...洲肌(すはだ)が現われているのを見れば...
吉川英治 「源頼朝」
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