...もうすさんだ事を...
芥川龍之介 「偸盗」
...気分のすさんだ倉地も同じ葉子と同じ心で同じ事を求めていた...
有島武郎 「或る女」
...遠慮会釈もなく迅風(はやて)は山と野とをこめて吹きすさんだ...
有島武郎 「カインの末裔」
...すさんだ声が手に取るように聞こえていた...
有島武郎 「星座」
...どっか病的なすさんだ感じで...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...荒れすさんだ工場だ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...僕の家は荒れすさんだ古城の様な感じの建物で...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...たいへん乱暴ですさんだものなのに...
太宰治 「斜陽」
...荒っぽいすさんだ生活に...
太宰治 「十五年間」
...少からず、てれくさい思いであったが、暴虎馮河(ぼうこひょうか)というような、すさんだ勢いで、菊屋へ押しかけ、にこりともせず酒をたのんだ...
太宰治 「未帰還の友に」
...それらのものが右の荒れすさんだ全体の姿に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...すさんだ生活と氣持が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...よく頑固な勞働者のすさんだ表情のなかに寂然とした優しさが澄んでゐるのを見たときのやうに...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...そういうすさんだ生活をして来た者の中には案外「世間知らず」な人間がいるものである...
山本周五郎 「青べか物語」
...彼女はこれをますさんだけでなく...
山本周五郎 「季節のない街」
...すさんだ表情とを見せてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...すさんだ大道芸に平曲(へいきょく)のよさを習得させた...
吉川英治 「私本太平記」
...武田(たけだ)一族を狩(か)りつくすさんだんをするから...
吉川英治 「神州天馬侠」
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