...木立のすきまから...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...此方の隙(すき)を窺(うかが)っては極めてこっそりと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...からだぢうすきまもなしに骨までたゝかれたやうで...
辻村もと子 「早春箋」
...十三夜ごろの月が雨を帯びた薄雲のすきまから...
寺田寅彦 「軽井沢」
...ところどころのすきまからはきれぎれの空がみえ...
中勘助 「島守」
...よしや些(ちと)の隙(すき)ありとても...
中里介山 「大菩薩峠」
...君もコーリン・ムーアの顔がすきだね...
仲村渠 「明るい顔」
...隙間(すきま)なく寒い空を染めている...
夏目漱石 「永日小品」
...加代姫はいまどこにいるんだ」「お屋敷に押しこめられているそうです」九つの盃叔父の庄兵衛から借りた五ツ紋に透綾(すきあや)の袴...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...漸くの思(おもい)で間隙(すき)を見附け...
二葉亭四迷 「浮雲」
...青宝玉(サファイア)と黄玉(トパース)の大きな二つのすきとおった球が...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...ルビーよりも赤くすきとおりリチウムよりもうつくしく酔(よ)ったようになってその火は燃えているのでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...うすきたないシャツの袖口を見られたくなかった...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...秀麿のいる洋室の窓の隙(すき)から...
森鴎外 「かのように」
...そのころの東京では、カフェーの女給さん達も、枯すすきの歌や、さすらいの歌をうたっていた...
山之口貘 「酒友列伝」
...「私は生れ変るよ」とあの方は独り言のように云った、「私の噂(うわさ)は聞いていただろう、嘘だとは云わない、噂は誇張されるものだが、私はすなおに、自分が放蕩者(ほうとうもの)だったことを承認する、一と言、ただ一と言だけ云うが、私がなぜ放蕩者になったか、ということは誰も知らない、知ろうともしない、父も母も、それを察してくれようとはしなかった、ということだ、誰が、誰がすき好んで、放蕩者になんぞなるものか」そしてあの方は、自分の苦しい立場と、どんなに苦しみ悩んで来たかについて、ながいこと語り続けた...
山本周五郎 「やぶからし」
...それなら手を取って渡してやりたいものだが」などと干し場の紙漉(かみすき)職人が仕事の手をやめて騒いでいる彼方を見ますと...
吉川英治 「江戸三国志」
...たすきを掛けたりした同僚たちが...
吉川英治 「親鸞」
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