...一冬の塵埃(じんあい)に染まって...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...ところどころで塵埃(じんあい)の小さなつむじ風をつくった...
梅崎春生 「狂い凧」
...風の吹く朝には帽子を阿弥陀(あみだ)にかぶって塵埃(じんあい)を避けるようにして通るし...
田山花袋 「少女病」
...街道の塵埃(じんあい)が黄いろく眼の前に舞う...
田山花袋 「少女病」
...あるものは褐色の塵芥(じんあい)の山のように見える...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...すなわち後の「モロッコ」において純化され洗練されて現われているものが「青い天使」ではまだいろいろの過去の塵埃(じんあい)の中にちらばって現われているような気がする...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...昔ギリシアの哲学者ルクレチウスは窓からさしこむ日光の中に踊る塵埃(じんあい)を見て...
寺田寅彦 「塵埃と光」
...ヘブライ語の相撲という言葉の根幹を成す「アバク」という語は本来「塵埃(じんあい)」の意味があるからやはり地べたにころがしっこをするのであったかもしれない...
寺田寅彦 「相撲」
...それは塵埃(じんあい)の喜びであり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただ塵埃(じんあい)のごとき情緒が存するばかりである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...塵埃(じんあい)に帰せしめていた……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...また雨が降ったために一握の塵埃(じんあい)もなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あれは罪悪と塵埃(じんあい)の中で育った女ではありません...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...元來(がんらい)海岸(かいがん)に棲(す)んだ人間(にんげん)の住居(じゆうきよ)の傍(そば)に出來(でき)た塵埃(じんあい)すて場(ば)であります...
濱田青陵 「博物館」
...気位たかくて人愛(じんあい)のなければ贔負(ひいき)にしてくれる人もなく...
樋口一葉 「にごりえ」
...その他(ほか)の塵埃(じんあい)でもって空氣(くうき)がおそろしく濁(にご)つてをり...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...一六塵埃(じんあい)を浴びて露店の群れは賑っていた...
横光利一 「上海」
...天井でも落ちてきたような塵埃(じんあい)のかたまりが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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