...こくがありじっとりして粘質物が多く一般に悪く発酵したすべてのエールは...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...気味悪くじっとり沾(しめ)っていた...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...じっとりと水滴に濡れていた...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...じっとりと脂汗が浮かんでいた...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...じっとりした、ひどく冷い霧、それが、荒れた海の波のように、目に見えて一つ一つと続いて拡がっている漣(さざなみ)をなして、空中をのろのろと進んで来る...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...寝衣(ねまき)に重ねた白地の単衣(ひとえ)がじっとり偸汗(ねあせ)に黄ばんで蒲団をまくると熱くさい息がむれているくらいであったが...
徳田秋声 「足迹」
...こめかみは汗でじっとりとしていた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...空もじっとりと汗ばんでるかと思われた...
豊島与志雄 「悪夢」
...生温い体温とじっとりとした膏じめりが掌につたわったばかりであった...
久生十蘭 「海豹島」
...夜中の雨に じっとりと濡れ膨らんだ細葉を 擡げ 巻き立ち陽を吸う苔を見よ...
宮本百合子 「五月の空」
...じっとり汗ばんで来ましたから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...涼しいと云ったってじっとりいたしますもの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...触れ合っている肌はじっとりと汗ばんで...
山本周五郎 「お美津簪」
...両の掌にはじっとりと膏汗(あぶらあせ)がにじみ出ていたのである...
山本周五郎 「日本婦道記」
...じっとり積ったまま動かなかった...
横光利一 「上海」
...踏む砂からじっとりと水が滲み出た...
横光利一 「旅愁」
...夜露が被衣をじっとりと寒くしてくる...
吉川英治 「親鸞」
...じっとり湿(しめ)っておりまする」「樹下石上は...
吉川英治 「柳生月影抄」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??