...しぶきをあげて水中を潜(くぐ)りぬけたり...
海野十三 「爬虫館事件」
...岸で碎ける浪のしぶきと粉になつて散る雪とが交つて...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...しぶきにぬれてきらきら光っている鼻先を強くこすった...
太宰治 「魚服記」
...風が出て雨も横しぶきになって袖(そで)もぬれてしまった...
田山花袋 「田舎教師」
...一面の血飛沫(ちしぶき)がして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まつ白なしぶきを吹きかけ...
原民喜 「絵にそへて」
...間髪をいれずにえらい水飛沫(みずしぶき)をあげながら...
久生十蘭 「キャラコさん」
...雨が郵便函の口からしぶきこみました...
平出修 「公判」
...十八度位のがぶりで硝子窓(ボウルト)に浪の飛沫(しぶき)が夜眼(よめ)にも白く砕けて見えた...
牧逸馬 「上海された男」
...水車のしぶきが雨のやうに頭から降りかゝつて俺は何だか勇ましい芝居でもしてゐるやうな好い心地になつて...
牧野信一 「歌へる日まで」
......
正岡子規 「曙覧の歌」
...飛沫(しぶき)を蹴上げて天馬空(くう)を駛(はし)るが如く...
夢野久作 「名娼満月」
...あッと血飛沫(ちしぶき)が散ったと思えば...
吉川英治 「剣難女難」
...体にかかる飛沫(しぶき)の寒さにも慄えて...
吉川英治 「私本太平記」
...三名を乗せた小舟は、怒濤のしぶきに、揉みに揉まれつつも、魔の口をのがれて、南の遠くへ没し去った...
吉川英治 「私本太平記」
...しぶきを見せて、はや騎兵の一部は、向うの岸へ駈け上がりかけている...
吉川英治 「私本太平記」
...真白な雨しぶきと...
吉川英治 「新書太閤記」
...無数の槍と刃(やいば)のしぶきをかぶって...
吉川英治 「新書太閤記」
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