...雨露をしのぐために絶対に必要なものはいかにわずかであるかを考えてみたまえ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...師匠の病気はしのぐ時である...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...外題(げだい)を『出世奴孫子軍配(しゅっせのやっこそんしのぐんばい)』といって秀吉を主人公として作ったものであった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...現実の飢えをしのぐための営みを遊離して...
中井正一 「脱出と回帰」
...食物から寒さをしのぐ用意まで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ヒマラヤをしのぐ壮麗な氷河が...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...ほかのあらゆる感情をしのぐような孤独を求めるたえることのない欲求であるらしかったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...家の急場をしのぐにゃあ...
火野葦平 「花と龍」
...それこそ食ふ事と寒さをしのぐ事だけにすつかり氣をとられてしまつて...
堀辰雄 「七つの手紙」
...先づもつて風雨をしのぐ小屋相営み...
本庄陸男 「石狩川」
...音楽ではずんずん先生を凌駕(りょうが)(しのぐ)していた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...やっと夜をしのぐ一部屋が見つかり...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...男の同僚をしのぐだけの力量を発揮することが必要です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...視力がややおとろえたのを除けば壮者をしのぐ健康をもっていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...捕まるまいとすればそれと反対に今夜の餓(う)えをしのぐ工夫もない...
吉川英治 「江戸三国志」
...露をしのぐ茅屋根(かややね)の下でもと...
吉川英治 「私本太平記」
...いつも壮者をしのぐばかりなお元気...
吉川英治 「新書太閤記」
...その時々の胃をしのぐ一握りの黍(きび)も犬の肉すらもありつくのに困難だった...
吉川英治 「人間山水図巻」
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