...しかも地合(ぢあひ)のしなやかさが...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...やや痩せぎすのしなやかさは十六七の娘という方が適当かもしれないが...
有島武郎 「星座」
...旅も一人の春風に吹きまくられ波音の菜の花の花ざかり春まだ寒いたんぽゝたんぽゝ指のしなやかさ春の日ざしの杉菜そよぐのも春はまだ寒い風かすんでとほく爆音のうつりゆくを山羊鳴いて山羊をひつぱつてくる女・うらうらやうやうたづねあてた・椿は落ちつくして落ちたまゝ四月十五日花ぐもり...
種田山頭火 「旅日記」
...動作の敏捷(びんしょう)なしなやかさを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...捩(ねじ)れた面白い体躯(たいく)の痩(や)せたしなやかさを示してる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...肌(はだ)のしなやかさは少しも処女と異なるところがなく...
中島敦 「悟浄出世」
...妙に肉感的なしなやかさがあって何がなし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...脚のももの近くで手にした柳の枝のしなやかさをためしてみた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...さけがたい天成のしなやかさを見せながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...それがためにしなやかさを欠くようなことはなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...肉体のしなやかさにくらべて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...云うまでもなくシリンクスの肌のしなやかさをしとうてじゃ...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...弱さ、しなやかさ、それは或魅力かもしれないけれども、十分足りているみのつまった、力のこもった美とは云えない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もはや自分のうちにはない肉体のしなやかさと美しさとを他人の中に楽しむように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...雨を含んだ孟宗竹のしなやかさ...
横光利一 「夜の靴」
...あの飛び立つところのしなやかさはどうだ...
横光利一 「旅愁」
...四肢のしなやかさは柔らかい衣の皺(ひだ)にも腕や手の円さにも十分現わされていながら...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...その柔らかさ、しなやかさ...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索