...モミの木にしてみれば...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「モミの木」
...女にしてみれば、この偉い発明家が何か知ら内証事(ないしようごと)を、自分にだけ打明けて呉れるといふ事が、何よりも嬉しかつたのだ...
薄田泣菫 「茶話」
...してみれば、やはり古い以前から知つてゐるも同然ではないだらうか...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...庸三にしてみれば...
徳田秋声 「仮装人物」
...してみれば、これは自作だ、この年で――二十歳前後です――この筆で、この作で、この意気、これは全くすばらしい男だと、白雲が舌を捲いてしまって、今度は、改めて、拳を膝に置いて、その武士の横顔を、穴のあくほど睨(にら)みつけたものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし自己の生命を少し内省してみれば...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...もし反対に胃の力の方がじりじり弱って行ったなら結果はどうなるだろうと想像してみればすぐ解(わか)る事です...
夏目漱石 「こころ」
...飲むことを仕事にしている佐七にしてみれば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...祖國へ上陸してみれば...
林芙美子 「雨」
...してみれば、これは死骸だ...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...レックミア侍従がホテルへ引き返してみれば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...圓朝にしてみれば...
正岡容 「圓朝花火」
...もっとも三浦にしてみれば無理はないのです...
三浦環 「お蝶夫人」
...そしてもう社会主義たらいうもんやめて?」云々といわれている彼にしてみれば...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...仏智としてみれば明々白々のことであるに違いない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...また双方が寄って話してみれば明らかになるものもある...
柳田國男 「地名の研究」
...してみれば、今安次を勘次の家へ、株内と云う口実で連れていったとしたならば? 勘次の母の吝嗇(りんしょく)加減を知っていればそれだけ、秋三には彼女の狼狽(うろた)える様子が眼に見えた...
横光利一 「南北」
...してみれば五十知命に右のごとき解を付するのは無理ではないか...
和辻哲郎 「孔子」
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