...」としっかと膝に手をかけて...
泉鏡花 「悪獣篇」
...無言のまましっかとその手をにぎった...
海野十三 「火薬船」
...漂流(ひょうりゅう)帆村は、しっかと、板切につかまって、波のまにまに、どこまでも、漂流していった...
海野十三 「爆薬の花籠」
...たちまちその手を万力(まんりき)のようにしっかと掴んだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...はじめてしっかと大地に脚を立てた第一の人間記録...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ヴェリチャーニノフはしっかとその肘を捉えて引とめた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...両手でしっかとそこにしがみつき...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...泥にしっかと四足を踏み込んだ大きな牝蝦蟇の背中に...
豊島与志雄 「春の幻」
...火鉢の縁にしっかとつかまっていた...
豊島与志雄 「変な男」
...その紙片をしっかと握っていることができなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しっかとその先を食いこませたものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼の心の底にはそれが又厭であったけれどそうしっかと極められて畢った...
長塚節 「太十と其犬」
...だがもう出ていってくれないか!」看護婦はベッドのそばにしっかと立ち...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...商人が長いあいだしっかと持っていた蝋燭(ろうそく)をレーニが商人の手から取上げ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...ネリーと呼ばれた女が相手の腕を自分の腕にしっかと握り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...ちっとも意味のなさすぎる文句が!まず蒲団を畳んで子供のようにしっかとかかえる...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...精悍(せいかん)な刺客の男は、驢車へ足を踏みかけて、短剣を引抜き、相国の大きな腹を目がけて勢いよく突ッかけて行ったのであったが、董相国にその剣を叩き落され、しっかと、抱きすくめられてしまったので、どうすることもできなかった...
吉川英治 「三国志」
...草や墻(かき)の板を投げ入れて、井戸をおおい、やがて甲(よろい)の紐をといて、胸当の下に、しっかと、幼君阿斗のからだを抱きこんだ...
吉川英治 「三国志」
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