...しっとりと酒のかをりにひたりたる脳の重みを感じて帰る...
石川啄木 「悲しき玩具」
...しっかりしろ」そう言おうとして...
梅崎春生 「魚の餌」
...手と手をしっかり握りあわせた...
海野十三 「怪塔王」
...急いでそこにあった大きな大岩をひっかかえていらしって...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...しっかりしなければいかんと思った...
太宰治 「パンドラの匣」
...あのしっとりと落着いた気品は失われる...
外村繁 「澪標」
...音楽は文学の失寵(しっちょう)にかえって利を得た形です...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その肩先の創口(きずぐち)をしっかりと捲き...
中里介山 「大菩薩峠」
...気分がしっくりとしていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「御用ッ」「神妙にしろッ」路地から二人の子分が疾風(しっぷう)のごとく飛込んで来るのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」ハイタは沸き上がる感謝と喜びに口ごもりながら彼女の手をしっかり掴み...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...しっかり念を押して来てくれ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...こういう動物生活の研究者たちは何故しっかり科学の上に立ちきれないのでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...君をそしっているものがあると告げた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しっかりと縛られてきたほうがよかったかと思うと...
柳田国男 「雪国の春」
...打ち消しがたくしっかと何かを支えている...
横光利一 「夜の靴」
...たとえ、嫉視(しっし)、迫害、排撃、あらゆるものがこの一身にあつまろうとも、範宴が講堂に立つからには御仏(みほとけ)を偽瞞(ぎまん)の衣(きぬ)につつむような業(わざ)はできぬ」いつにないつよい語気であった...
吉川英治 「親鸞」
...お吉に対して嫉妬(しっと)らしいものを含んでもいる様子なので...
吉川英治 「親鸞」
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