...姫君のもとへしげしげと...
芥川龍之介 「邪宗門」
...ティウトンの児(こ)はしげしげと視(み)てゐたが...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「癩病やみの話」
...そしてあらためて博士の落ち着いた顔をしげしげと見つめ...
海野十三 「海底大陸」
...この富豪(かねもち)の顔をしげしげと見てゐるのに気がついた...
薄田泣菫 「茶話」
...もう一度しげしげと蝦の肉を透かして見て...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しげしげと私の顏を見入るのである...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...これがお別れだといつてその晩はみんないつしよに遊んだが乳母もさすがに「ほんとにお不仕合せなお子さんだ」といひいひしげしげと顔を見つめてゐた...
中勘助 「銀の匙」
...その部屋の中をしげしげと見廻しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...しげしげと七兵衛の姿を見ているから...
中里介山 「大菩薩峠」
...しげしげとフォン・リンリンゲン夫人を見守った...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...ひとしおしげしげとその写真を眺めなおした...
宮本百合子 「権力の悲劇」
...しげしげと訪ねてくる安さんの根気にまかされて爺さんは...
矢田津世子 「神楽坂」
...「…………」正成はさっきから赤鶴(しゃくづる)の仕事にしげしげと見とれていた...
吉川英治 「私本太平記」
...しげしげと見ているうちに...
吉川英治 「私本太平記」
...しばらくしげしげとかれの姿をみつめていたが...
吉川英治 「神州天馬侠」
...信長公によう似ておられる」秀吉はしげしげと眺めた...
吉川英治 「新書太閤記」
...しげしげと娘の容姿(すがた)を見なおして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「見てたわよ、鼻血出したんで驚いちまったの……、あら、真赤よ、血が滲んでいるわ」葉子は、何故か、しげしげと、その赤く膨脹(ふくれ)て、毛穴に血を含んだ黒吉の肩を、見詰めた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??