...しかり、むしろ本来においては我々はすでにすでにその自由討究を始めているべきはずなのである...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...身をすててこそ楽しかりけれ――と禿筆に日頃の感懐を託した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...シュワルツが民間信仰に重きを置きしは、正しかりしも、神話の解釈に関しては、気象的説明の外に、出づる能わざりしは惜しむ可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...兵を送りてかなしかり...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...ヘレネーの逃亡並びに涕涙の怨報へん情願は衆に優りて激しかり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...日の夕暮(ゆうぐれ)に十勝(とかち)国境(こっきょう)の白茅(はくぼう)の山を石狩(いしかり)の方へと上(のぼ)った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...石狩(いしかり)の鹿越駅(しかごええき)で関翁宛(あて)に投函(とうかん)した...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...輓近(ばんきん)の文士往々にしてしかり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...しかりしこうしてそれより以後製作工芸のもっとも改良進歩したる国はまた必ず繁栄ならざるはなし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...何となれば喜ばしく見える物もつまりは幻影に過ぎないから(「悲しき時に楽しかりし過去を思い起す程悲しきはない」)...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...しかりとも否とも言い難い微妙な不分明な時間だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人の涙は砂を潤さんとそぞろに悲しかり...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...空(むな)しくなびくも淋(さび)しかりき...
樋口一葉 「うつせみ」
...小さな声でしかりつけた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...しかしかりにおれが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...過去世もまたしかりとて毒蛇だった時火で自殺した一件を説き種々の因縁を以て舎利弗を呵(しか)り...
南方熊楠 「十二支考」
...勇ましかりける次第なり...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...茲にても我等を迎ふる人のあり旅の暮れなり懐かしきかもひな乙女等のかざりし室の榛の香の強く泌みけり山里の暮疲れたる身に泌々と真白なる花の香の胸うちにけり胸うちし真白き花よ榛の名花よひな乙女なる香の放つなる知らぬ地の窓辺近くにオルガンをひけば心もすみ渡りけり遙々とわが家はなれし山里にふく山風のさみしかりけりかくして九時半「世之助伍長」の軍隊式号令にて就寝...
村山俊太郎 「平泉紀行」
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