...ざらざらした舌で器用に巻いてちゅうちゅう吸った...
有島武郎 「フランセスの顔」
...棚はざらざらした虫喰いの板...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...皺(しわ)の寄ったざらざらした凸凹(でこぼこ)の無表情な広い額...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...手の皮膚のざらざらした...
豊島与志雄 「春」
...ざらざらした砂の急斜面で...
豊島与志雄 「道連」
...ざらざらした頬を撫(な)でて見て...
夏目漱石 「行人」
...ざらざらした腮(あご)を...
夏目漱石 「門」
...ざらざらした親指を相手の頬と下歯齦(はぐき)にかけただけで...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...ざらざらした刃先を捕まえながら...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...青くざらざらした灰が四辺をたち罩める時...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...一種のざらざらした目の荒い紙に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...しかしやはり背後に繪看板に描かれたやうな角刈のざらざらしたやうな顏が...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...むしろざらざらした感じで目に映ったので...
室生犀星 「香爐を盗む」
...顔にあったざらざらしたものまで拭き取られて...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...凸凹の・ざらざらした・場所にとまって休む蠅みたいだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どれほど軽部の奴がさきから暴れたのかと思ってあたりを見廻すと一番ひどく暴(あら)されているのは私の顔でカルシウムがざらざらしたまま唇から耳へまで這入っているのに気がついた...
横光利一 「機械」
...」久慈は絵の下へ近よって石のざらざらした肌に手をつき...
横光利一 「旅愁」
...ざらざらした、しかし鋭敏なその鼻が柵の間を行ったり来たりする...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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