...お納戸の絹セルに、ざっくり、山繭縮緬(やままゆちりめん)の縞(しま)の羽織を引掛けて、帯の弛(ゆる)い、無造作な居住居(いずまい)は、直ぐに立膝にもなり兼ねないよう...
泉鏡花 「婦系図」
...紙入の中をざっくりと掴んだ...
泉鏡花 「婦系図」
...桑を切るとて大きな桑切庖丁を左の掌(てのひら)の拇指(おやゆび)の根にざっくり切り込んだ其疵痕(きずあと)は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...」男が鑿で荒彫りを一(ひ)と刃ざっくりと立てながら...
室生犀星 「香爐を盗む」
...この生きた鯉の背中にざっくりと庖丁が切り放たれることは...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...ざっくり斬られる老人の姿が見えるようで...
山本周五郎 「季節のない街」
...すがたのざっくりとしておおらかな味...
山本周五郎 「末っ子」
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