...柘榴口(ざくろぐち)の方へ歩いて行く馬琴の後姿を見送つて...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...柘榴口(ざくろぐち)の中の歌祭文(うたざいもん)にも...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...石榴(ざくろ)の果(み)の汁を吸ふやうに滿天(まんてん)の星の凉しさを...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...石榴(ざくろ)のようにはぜて...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...菊其他キヤラメルも亦(また)供へあり小時(ことき)来て柘榴(ざくろ)を供へ拝みけり十月十二日 実花...
高浜虚子 「六百句」
...又後に出した「石榴(ざくろ)」は京都の方の好事家が持っている訳だが...
高村光太郎 「回想録」
...歯がみなうごく胡瓜こり/\かみしめてゐる・松へざくろの咲きのこる曇り梅雨寒い蚤は音たてゝ死んだ・くもり憂欝の髯を剃る□改作一句・そゝくさ別れて山の青葉へ橋を渡る□見なほすやぬけた歯をしみ/″\とほつくりぬけた歯で年とつた投げた歯の音もしない木下闇これが私の歯であつた一片□・釣られて目玉まで食べられちやつた例の歯をいぢくつてゐるうちに...
種田山頭火 「行乞記」
...庭には梅、桜、桃、椿、山吹、夏蜜柑、紫陽花、柘榴(ざくろ)、金木犀、枇杷(びわ)、山茶花等、四季の花が咲く...
外村繁 「澪標」
...拝田村のおらが住居(すまい)よ」「庭には鶏頭(けいとう)がある――ざくろがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...瘤(こぶ)だらけの柘榴(ざくろ)の枯枝と...
夏目漱石 「それから」
...」と栄蔵の大好物の石榴(ざくろ)を二つ出してくれた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...喉笛(のどぶえ)を噛み切つて柘榴(ざくろ)のやうに口を開いてゐる上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...眞つ逆樣に落ちて柘榴(ざくろ)のやうに頭を碎いて死んでゐたんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庭柘榴(ざくろ)の花に今朝(けさ)は珍(めづ)らしく旭(あさひ)が紅々(あか/\)と映(さ)したと思(おも)ツたも束(つか)の間(ま)...
三島霜川 「虚弱」
...ざくろの実がばたばた落ちた...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...すももと柘榴(ざくろ)とが二...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...柘榴(ざくろ)の胚子(たね)のように白い骨が見えるほど深さもふかい...
吉川英治 「新書太閤記」
...柘榴(ざくろ)のように弾(はじ)けている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索