...しまいににはさめざめと声を立てて泣きはじめた...
有島武郎 「或る女」
...……(ここで葉子は自分にも堪(た)え切れずにさめざめと泣き出した)岡さんわたしもさびしい……さびしくって...
有島武郎 「或る女」
...つい目がさめてしまったのだよ...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...それをカバンにおさめるついでに...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...まわった毒から一度にさめて...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...私がなぐさめでもするとかへつて不氣嫌になつた...
太宰治 「思ひ出」
...」明朝(あした)目がさめると...
徳田秋声 「黴」
...「春雨(はるさめ)にィ……」と小声で歌うて来ることもある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...眼がさめましたか...
豊島与志雄 「夢の卵」
...さめたるのちまでも...
新渡戸稲造 「自警録」
...群臣は、それをいさめた...
蜷川新 「天皇」
...「ひどい血だつたよ」「短刀の柄(つか)は?」「鮫(さめ)が眞つ赤さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この話はあなたの胸だけにおさめて...
久生十蘭 「鈴木主水」
...めでたく謡をうたいおさめた...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...これぞ当分の遊びおさめ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...程もなく長雨(ながさめ)になってしまったものだから...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...あわや一刀両断の処置にあわんとして南柯(なんか)の夢さめる...
正岡容 「我が圓朝研究」
...……朝廷歴代の文書庫(ふみぐら)には、祖先柴世祖(さいせいそ)から宋の太祖(たいそ)へ世を譲ッた――『陳橋(ちんきょう)ノ譲位』――の写シ文もかならず収めてあるはずですから、明判たちどころに、殷直閣(いんちょっかく)の暴を懲(こ)らし、おかみも叔父皇城の霊を悼(いた)んでくださるにちがいありません」と、なぐさめた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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