...女と真夜中の雑木山をさまよううちにふっと抱いた殺意かもしれない...
海野十三 「探偵会話 下駄を探せ」
...ボックス・コートにさまようてゐた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...わたしの想像にとっては自由にさまよう牧草地が十分にあったのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...一旦(いったん)他国に出て異郷にさまようてみたならば...
高浜虚子 「俳句への道」
...あてどもなくさまようている宿なし乞食のように教区へ弱々しく入り込んで来ないで...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...風と一緒に宇宙に淋しくさまようようになりました...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...白骨の温泉の宙宇(ちゅうう)にさまようて浮べないでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...但しは九泉幽冥の巷(ちまた)にさまようているか...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜な夜な長浜の町をさまようてみたところで...
中里介山 「大菩薩峠」
...たゞ彼女の口先から洩れる数々の言葉とのみ慣れ親しんで何処かの空をさまようてゐるだけで...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...それは曾て遠い過去に於て失職の果てに知らぬ旅路の海岸をさまようた時分にも出逢(であ)つた風であつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...人けない一すぢの道の上に私は涯しない野原をさまようてゐた...
三好達治 「測量船」
...むしろさまよう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その魂はその校舎の中をさまようた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...何をさまようているか...
吉川英治 「三国志」
...諸所をさまようておるやに伝えられております...
吉川英治 「三国志」
...おそらく彼らは百日のうちに飢餓困憊(きがこんぱい)をさまようしか道を知らないであろう...
吉川英治 「三国志」
...その花びらのように霏々(ひひ)と砕けて宙にさまよう心地がする...
吉川英治 「宮本武蔵」
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