...その間をさまよう放牧の馬の群れはそぞろに我々の祖先の水草を追うて漂浪した昔をおもい出させる...
芥川龍之介 「日光小品」
...ふわふわさまようて歩行(ある)きますのでございます...
泉鏡花 「海神別荘」
...さまよう魂魄(こんぱく)を暗示するかの如く...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...夜中(やちゅう)他人の邸内をさまよう曲者...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...―――彼は山内到るところの堂宇をさまようて...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...思いは当(あ)て途(ど)なくさまようのであった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...首筋をあらわにし泥にまみれてさまよう女のことを考えて見たまえ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...夢とも現(うつつ)ともつかぬ不安の境に心はさまよう...
永井隆 「長崎の鐘」
...白骨の温泉の宙宇(ちゅうう)にさまようて浮べないでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...仏頂寺弥助の亡霊がさまよう越中の山境へも出でず...
中里介山 「大菩薩峠」
...夢幻境にさまよう思いがするのだった...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...秋たけた野にさまよう羽虫が...
本庄陸男 「石狩川」
...それをたずねてあちらこちらとさまよう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...(ホラティウス)確かな目的を持たない霊魂はさまよう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何をさまようているか...
吉川英治 「三国志」
...町をさまようておりました...
吉川英治 「三国志」
...夜気(やき)の墨に吹かれさまよう姿は...
吉川英治 「私本太平記」
...雪の近江路をさまよう間に...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索