...今にも絶え入るかと危ぶまれるような荒い息気(いき)づかいで夢現(ゆめうつつ)の間をさまようらしく...
有島武郎 「或る女」
...夜中(やちゅう)他人の邸内をさまよう曲者...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...樹下石上の旅にさまようた...
高浜虚子 「俳句への道」
...この神苑の花の下をさまよう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...……・あてもなくさまよう笠に霜ふるらしい寝るところがみつからないふるさとの空・火が燃えてゐる生き物があつまつてくる□起きるより火を焚いて悪水にそうて下る(万田)磯に足跡つけてきて別れる耕す母の子は土をいぢつて遊ぶ明日の網をつくらうてゐる寒い風別れきてからたちの垣身すぎ世すぎの大地で踊る・夕べの食へない顔があつまつてくる・霜夜の寝床が見つからない十二月十六日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...そここゝさまようたが...
種田山頭火 「旅日記」
...曠野の中をただ独りさまようて疲れ果て...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...幽霊のようにふら/\とさまようた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...船べりをさまよう清澄の茂太郎を見直しました...
中里介山 「大菩薩峠」
......
林芙美子 「新版 放浪記」
...夜の巷(ちまた)をさまよう売春婦にかぎられているのである...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...その暗黒の中にさまよう赤い火焔があった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...それをたずねてあちらこちらとさまよう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...何も永遠の境にさまようには及ばぬ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...――旅から旅へさまようものの...
横光利一 「欧洲紀行」
...湯気のさまよう湯町の辻へ駆けだしました...
吉川英治 「江戸三国志」
...ぶっそうだから」曠野(こうや)にさまよう子供と見て...
吉川英治 「神州天馬侠」
...平家の落人(おちゅうど)たちが近江(おうみ)越えにさまようた昔から...
吉川英治 「宮本武蔵」
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