...つとも小さくなり油つけもつけないでさばさばした感じのものになってしまいました...
上村松園 「絵筆に描き残す亡びゆく美しさ」
...世界じゅうに一本も電柱がなくなるというのはどんなにさばさばしたことでしょうね...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...雜誌をよしてさばさばしたよ...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...トレープレフ あれは、頭のいい、さばさばした、それにちょいとその、メランコリックな男ですよ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...さばさばしたような気持で...
徳田秋声 「あらくれ」
...落葉を拂ひおとしたやうにさばさばしたものだと云つて熱いビールを飮んだ...
林芙美子 「秋果」
...さばさばしたお顔でいらっしゃる...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...それは決してさばさばするような金額ではない...
山本周五郎 「青べか物語」
...さばさばしただよ」草庵の安穏な生活は保証されたようであった...
山本周五郎 「似而非物語」
...実にさばさばした恰好になった...
山本周五郎 「桑の木物語」
...けれどもさばさばした気持になったことも本当なんだ」「よかろう」栄二は調子を変えた...
山本周五郎 「さぶ」
...衣服から髪までさばさばそこであらためて彼は橋廊下を戻って来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...当分、足を抜いていよう」近ごろは、とんと婆惜(ばしゃく)のことも忘れ、県役署へも精勤して、さばさばと、今日もそこの門から宋江は退庁していた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...さばさばとした顔をあくまで紅蓮(ぐれん)に向けていた...
吉川英治 「親鸞」
...「さばさばした...
吉川英治 「日本名婦伝」
...爽々(さばさば)したように...
吉川英治 「松のや露八」
...それから彼はひどくさばさばした顔つきで...
吉川英治 「源頼朝」
...この子がいなかったらさぞさばさばするだろうに...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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