...私は何はさておいても服しなければならないと云ふやうな信念を少しも所謂道徳に対して抱くことが出来ないのです...
伊藤野枝 「従妹に」
...日本は増税はさておいて...
大隈重信 「平和事業の将来」
...その絶えまをみたすために雌鶏がクワックワッと呼ぶところを想像して見たまえ! 人間がこの鳥を家畜のうちに加えたことは不思議はない――卵だのドラムスティック〔鶏の脚の下部〕はさておいても...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それを男をさておいて私がすることは何か恥をかかせることに成る恐れがあるといふことを私に知らしめた...
高見順 「かなしみ」
...ほかの問題はさておいて...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...ちがうとかいう事はさておいて...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...それはさておいて...
寺田寅彦 「ピタゴラスと豆」
...何をさておいても大至急...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...古いことはさておいて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...というようなことはさておいて...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...それはさておいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...けれども(平仄韻字(いんじ)はさておいて)...
夏目漱石 「思い出す事など」
...分け方のハイカラなのはさておいて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...道徳面はさておいて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...それはさておいて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...預金の有無はさておいて...
宮地嘉六 「老残」
...そんな事はさておいて...
吉川英治 「江戸三国志」
...「茶(ちゃわん)を売って、名馬を購(あがな)う、そちの心がけは、大いによいが、聞けば、馬場において、殿の卯月を追い抜き、君公から後に、そちの鹿毛(かげ)をくれいと、お望み遊ばしたものを、そちは、お断りしたというではないか」「そのため、実は、御不興をうけまして、父上にも、私のため、とんだ御迷惑をかけ、何とも」「これ、待て」「はッ」「父のことなど、さておいてじゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
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