...「主(ぬし)、今のことをの、坂下の姉(あね)さまにも知らしてやらしゃれ、さだめし、あの児(こ)も拝みたかろ...
泉鏡花 「悪獣篇」
...雨夜(あまよ)の品定(しなさだめ)に現われた女らしい論理が...
上田敏 「『新訳源氏物語』初版の序」
...さだめて、大きなほらを吹くことじゃろう」「火星には、火星王というのが、いるのですか...
海野十三 「火星兵団」
...その男は? あいにく室内は暗くて顔を見さだめにくい...
海野十三 「四次元漂流」
...明智にねらいをさだめました...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...ねらいをさだめたかと思うと...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...さだめて拙者をよくは思うまい」「まだ子供でござんすものを」「怖(おそ)れるというではないが……いささか心がかりになる...
中里介山 「大菩薩峠」
...さだめてお淋しいことでしょうという者もあれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...見せかけだけでしか標準をさだめ得ない...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...その上の人間の境遇を見さだめると...
久生十蘭 「ノア」
...われ等がうちの猛者ならば人のさだめがなにかあるウラ! ウラ! 水兵萬歳!歌の聯句は...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...さだめし肩身がお広かろう...
吉川英治 「上杉謙信」
...中納言具行(ともゆき)の一夜の牢居(ろうきょ)とさだめてから...
吉川英治 「私本太平記」
...やはり今日の戌(いぬ)の刻(こく)(午後八時)にここを出港とさだめよう...
吉川英治 「私本太平記」
...また、信長はその席で、「さだめし、そちの髀肉(ひにく)も、だいぶ肥えたであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...さだめし、栄華三昧の貪慾(どんよく)なお方と思われているだろうに、……何という不運なお方だろう...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...さだめし村里の藪(やぶ)の畑の傍(かたわ)らに...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...ああ、おなつかしい! こんな破滅(はめ)でねえならば、たった一目でも」「お父様は、おまえの捕まって来たことを、さっき、延作から聞いていらした」「穴でもあったら、はいりてえ、お師匠様は、おらのことを、さだめし犬か、畜生のように」「いいえ、そうは」お袖は、あたりを見まわして、ふいに短い刃もので、百の縄目を断(き)ったと思うと、「さ、おまえ逃げるんだよ」「えっ、ど、どうして」「お父様が、内密に、逃がせと仰っしゃったのだよ...
吉川英治 「野槌の百」
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