...日繼をえ知らさじ」と詔りたまひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...件(くだん)の清人(しんじん)惜(を)しき事しつと云ひ顔に遽(あわ)てゝ床の上(うへ)なるものを匙(さじ)もてすくひて皿に復(かへ)されたるなど...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...匙(さじ)も肉叉(フォーク)もいらなければまた木で作ったそんなものもいらないということを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...片口や匙(さじ)やフォークなどすべて居酒屋にある錫製(すずせい)のものが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...千歳座(ちとせざ)なぞの桟敷(さじき)で...
永井荷風 「監獄署の裏」
...この桟敷(さじき)は買切りだから誰に遠慮もいらねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...さじを取って食いはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...露をだに厭(いと)ふ大和の女郎花(おみなへし)降るあめりかに袖は濡らさじ――なんてのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...毛程も見落さじとする樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ハッハッハ」コーヒーの匙(さじ)を投(ほう)り出すと...
野村胡堂 「呪の金剛石」
...茶屋へ入って桟敷(さじき)へ通ったのが正午(ひる)過ぎの八ツで...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...……ちょうど茶の入った小匙(こさじ)を口のはたに持って行ったところだったが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...秀郷を神と崇めて勢多に社あり(『近江輿地誌略』に、勢多橋南に秀郷社竜王社と並びあり、竜王社は世俗乙姫の霊を祭るという、傍なる竜光山雲住寺縁起に、秀郷水府に至りて竜女と夫婦の約あり、後ここに祭ると)、されば秀郷の子孫、勢多橋を過ぐるには、下馬して笠を脱ぎ、鈎匙(さじ)、小刀、鞭(むち)、扇等、何にても水中へ投げ入れ、礼拝して通るに必ず雨ふるなり云々、また曰く、下野国佐野の家にも秀郷より伝えし鎧あり、札に平石権現と彫り付け牡蠣(かき)の殻も付きたり、かの家にては「おひらいし」の鎧とて答拝せらるとなり、またかの鎧竜宮より持ちて上りし男、竜二郎、竜八とて二人あり、これも佐野家に仕えけるが、竜二郎は断絶す、竜八は今において佐野の秋山という処にこれあり、彼らが子孫は必ず身に鱗ありとなり、避来矢(ひらいし)の鎧と書き、平石にてはなしと、以上『氏郷記』の文だ...
南方熊楠 「十二支考」
...風景(ふうけい)の美しさじゃないよ...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...黄権は離さじと、主人の袂を噛んでいたので、前歯が二本へし折れた...
吉川英治 「三国志」
...こなたの兵の笠印(かさじるし)を見て...
吉川英治 「私本太平記」
...匙(さじ)を投げて「由岐(ゆき)の浜(はま)へあがってからどうしていた?」「あっしはすぐに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...匙(さじ)を投げるように...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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