...そのうちに僕はすぐ目の前にさざ波のきらきら立っているのを見つけた...
芥川龍之介 「海のほとり」
...その後(ご)の彼はさざ波は勿論...
芥川龍之介 「少年」
...海はいかにも入り江らしく可憐(かれん)なさざ波をつらね...
有島武郎 「或る女」
...薄手(うすで)のコップに泡(あわ)を立てて盛られた黄金色(こがねいろ)の酒は葉子の手の中で細かいさざ波を立てた...
有島武郎 「或る女」
...ともすれば微笑が口びるの上をさざ波のようにひらめき過ぎた...
有島武郎 「或る女」
...きれいな歯並みが笑いのさざ波のように口びるの汀(みぎわ)に寄せたり返したりした...
有島武郎 「或る女」
...鯉を遊ばせた薄(うす)もみじのさざ波であった...
泉鏡花 「怨霊借用」
...樹(こ)がくれの池にさざ波が立って...
谷譲次 「踊る地平線」
...さざ波がしきりに走って...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...清冽(せいれつ)な鏡川(かがみがわ)の水がさざ波を立てて流れていた...
寺田寅彦 「涼味数題」
...その言葉はさざ波のように長いキャラバンを口から口へと伝わっていき...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...なないろのさざ波のよるとこぶし...
中勘助 「小品四つ」
...人の好い微笑がさざ波のように寄りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...静かだった水面に異常なさざ波をたてた...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...躍るやうなさざ波を立てゝ流れて居る...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...さざ波一つ立たない日は...
室生犀星 「幼年時代」
...簾(すだれ)の目より細かい琵琶湖のさざ波をなでてくる涼風が...
吉川英治 「剣難女難」
...それが彼女の心のさざ波を映じている...
吉川英治 「新書太閤記」
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