...その上笹山(ささやま)村に隣(とな)り合っているから...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...そして暫くすると口を私の耳のところに寄せて囁(ささや)いた...
海野十三 「獏鸚」
...足でからだをささえ...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...もし被征服階級がいささかでもこれに疑惑をさしはさむようになれば...
大杉栄 「征服の事実」
...いささか利己的な期待も無いわけでは無かったのである...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...庭石の笹(ささ)のところに蛇がいた...
太宰治 「斜陽」
...もちろん記憶に些(いささ)かの混濁もなく...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...だが今となっちゃ――まっぴら御免だ! もうその手にゃ乗りませんや! もう沢山! 黒いひとみ、情熱的な眼、まっかな唇、頬っぺたのエクボ、月の光、ささやき、ひそやかな息づかい――それを引っくるめてやるといわれたって、ええ奥さん、わたしは銅銭一枚だって出しませんね! 目の前にいる人はさておくとして、一たい女というものは老若を問わず、みんなお高くとまって、気どりやで、金棒ひきで、いじわるで、骨のずいまで嘘つきで、虚栄のかたまりで、こせこせして、不人情で、おまけに鼻もちならんロジックを振りまわすですな...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...羽織袴をつけてるものの聊(いささ)か野武士めいたところもある私はどこか荒大名の茶の湯のかたちだったが...
中勘助 「結婚」
...肘(ひじ)を椅子の背にささえた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...彼にとってもさすがに最初のうちはいささか困難であったが...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...ささげまつった生命である...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...このふしぎなのりもの――これは波のささやく夜の...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...多年の研鑽(けんさん)にいささか会得したと信じていた蝙也も...
山本周五郎 「松林蝙也」
...煙草の大きな葉が壺にささったまま...
横光利一 「上海」
...よく持ちささえたものなのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...誰か一人が鉤(かぎ)から外(はず)した鎧櫃(よろいびつ)をささえきれずに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...お綱さんは虎さんの血を分けた娘じゃないのだそうだ……それだけにねえ」低い声でささやいていると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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