...自分では、もっとも、おいしい奉仕のつもりでいるのだが、人はそれに気づかず、太宰(だざい)という作家も、このごろは軽薄である、面白さだけで読者を釣る、すこぶる安易、と私をさげすむ...
太宰治 「桜桃」
...さげすむような口調で言ったので...
太宰治 「酒の追憶」
...旧式の信仰にだまされている西洋人の奴隷の群だとさげすむのみで...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...人をさげすむの癖がありましたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友がさげすむのも無理はないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼はどういうものか、われら偃松に、格別の愛着を持っているらしく、俺たちをただ無下に、劣等な生物などと、さげすむような、そんな思いあがった人間とは、およそ訳がちがうことを、俺は直かにこの眼で見てとった...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...と軽侮(さげすむ)ように丸い顎(あご)をしゃくって見せる...
夏目漱石 「永日小品」
...こりゃ」と上からさげすむように云って...
夏目漱石 「野分」
...腹の中では新六を怨むかさげすむか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女がたを片輪ものとさげすむ侮辱(ぶじょく)がふくめられていた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お初さん、お互に江戸ッ子――かよわいからだ、大敵を向うにまわした奴にゃあ、人情をかけてやりてえものだの――」闇太郎が、これだけ言って、相手の顔いろをうかがうと、お初は、眉(まゆ)を釣るようにして、紅い唇をぐっとひきゆがめ、さげすむように、じろりと一瞥して、「親分、おまはん、たのまれておいでなすったね――」二二お初は、嘲(あざけ)りのいろさえ見せて、闇太郎を尻目にかけるようにしながら、言葉を次ぐ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...彼は歴史学をさげすむ...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...古本屋のおやぢはさげすむやうに見た...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...さげすむ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また下等平凡な霊魂と折り合うことをさげすむならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...思いようによっては過去に属するものとしてさげすむ事も出来よう...
柳宗悦 「苗代川の黒物」
...または彼女を憎みさげすむことに飽きるように...
山本周五郎 「青べか物語」
...または彼女を憎みさげすむことに飽きるように...
山本周五郎 「青べか物語」
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