...付添う人たちに別れの挨拶(あいさつ)をする暇さえない...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「駅馬車」
...その師匠こそこの世で唯一人の頼む人で他には比較されるべき人さえない筈なのです...
上村松園 「絹と紙の話と師弟の間柄の話」
...フォークでおさえないと...
海野十三 「火星探険」
...私は友の陰口を言ったことさえない...
太宰治 「虚構の春」
...ブルジョアでさえないじゃないか...
太宰治 「如是我聞」
...永久に紳士でさえない...
太宰治 「八十八夜」
...2おれには自分ひとりを支えてゆく能力さえないが別段恥かしくもおかしくもなんともない...
辻潤 「だだをこねる」
...草花の鉢一つさえない...
寺田寅彦 「イタリア人」
...所与でさえないものこそ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...寝ていたいとの気持ちさえないのだった...
豊島与志雄 「春盲」
...花は固より、花瓶さえない...
豊島与志雄 「道化役」
...ほんとうの砂糖と卵とメリケン粉で作ったこんなお菓子をあの子たちは生まれてからまだ見たことさえない...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...責任さえないと云う事が分っておれば謀叛(むほん)の連判状へでも名を書き入れますと云う顔付をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...海老(えび)の鬼殻焼(おにがらやき)はあるが亀の子の甲羅煮は今でさえないくらいだから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ほとんど息をする暇さえないのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...個性的でさえないようです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それ以外の絵は描く力さえないのであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...なんの気力さえないように...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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