...わたしはビロードのクッションのうえにごたごたと詰めあうよりは南瓜(かぼちゃ)のうえに独り占めで坐っていた方がましだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そのうちに肴がごたごたと並んだが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿繊」
...皆で泣きながら終夜ごたごたと騒いだ...
田中貢太郎 「陸判」
...朝から晩までごたごたと人が出はいりするのが例であるが...
田山花袋 「田舎教師」
...色々ごたごたと色取りを取り合せ...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...いろんなものがごたごたと取り散らされ...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...あたりはごたごたと散らかっていた...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...ごたごたと並べたてた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...虎狩や熱帯魚や発火演習などをごたごたと思い浮かべながら...
中島敦 「虎狩」
...そこでいっしょくたにごたごたとかたまり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...額ぎわにごたごたとひと固りになり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...決してこれから先き使われそうにもない器具の類がごたごたと並べてあるので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ごたごたとした家々の塊りの上方に...
堀辰雄 「日時計の天使」
...「されば、われらの一団百五十名のものは、開拓使と共に生き得るものと、今日の今日まで信じていました、開拓使のみが、この誠意を知る友と感じていました、しかし、そうではなかった――と、すれば、よろしい、ご趣旨の通りお伝え致そう――」「そのことなれば、阿賀妻さん」堀は小さな眼で相手の胸もとを睨(にら)みつけていた、「いくらも方法はあります」と、彼は反対に余裕をもってつづけた、「方法を考えることも出来ます、とにかく、ごたごたと、つまらぬ面目にかかずらっている時代じゃありません、――なに、もうそんな時刻か、身どもは行かねばなりません、いずれ後刻」堀は手をついて片足ずつ起ちあがった...
本庄陸男 「石狩川」
...そして例のごたごたと書き込んである紙から...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...茶色になって虫の食った箪笥の上には小鏡台だの小箱だのがごたごたと乗って...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...みな狭いところへごたごたと倚(よ)り合って...
山本周五郎 「夕靄の中」
...その近くには雑な扱いを受けた図入りの書籍類がごたごたとばらまかれていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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